円卓の同胞殺しは、卿の専売特許ではない。 獅子王に忠誠を誓った我らは既に罪人。

第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット

ロマニ「……!

話はそこまで、後方、階段の下から強力な霊基反応……!

これは——

円卓の騎士だ!

サー・ガウェインが駆け上がってきているぞ……!」

ベディ「……やはり来ましたか。

彼が間に合わない筈がない。

むしろ幸運に思いましょう。

勝利の女神は我々に味方した、と。

獅子王との対面中に彼に割って入られれば、それこそこちらに勝ち目はありませんから。」

「……強くなったね」

ベディ「ええ。

ここまで来てしまいましたから。

開き直っている、とも言いますが。」

ガウェイン「よく言いました。

その笑顔(かお)をする騎士であれば、加減の必要はありませんね、サー・ベディヴィエール。」

マシュ「サー・ガウェイン……!

貴方ひとり、なのですか……!?」

ガウェイン「ええ。

騎士たちには各々の選択を与えました。

彼らの命運は、もう私とは関わりがない。

ここで私が貴方がたを斬り伏せたところで、私が地に伏したところで、聖都の行く末は変わらない。

最果ての塔が現れた時、我らの役目は終わったのです。

後は我ら円卓、各々がどう王に殉ずるかのみ。」

ベディヴィエール「……そのようですね。

貴方の決意は変わらない。

最後まで王の剣であろうとする。

ここで獅子王の過ちを明かし、聖都を糾弾しようと、貴方が止まる事はない。」

ガウェイン「無論。

この地に召喚された時、王は私にこう告げた。

“太陽の騎士、もうひとりの聖剣の担い手よ。

今度こそ、その望みを果たすがいい”

何をしてもいい。

聖都から離れるのも、王を討つのもいい、と王は仰られた。

……その時の歓びがどれほどのものだったか、貴方には分かるまい。

王の窮地に居合わせ、その最期を看取った貴方には。

かつて、私は王の右腕と称されながら私怨捨てること叶わず、王の死を招いた。

……その愚を、二度繰り返す事はできない。

アーサー王はかつてのアーサー王ではない。

それは陛下自身が誰よりも分かっている。

そうでなければ獅子王などと名乗るまい。

あの方は始めから、我ら全員に機会を与えたのだ。

ブリテンの円卓は滅んだ。

我々の世界は滅んだ。

その上で獅子王は世界を守護すると宣言した。

それがどれほど独善的なものであろうと。

なぜこの聖都に残った円卓が我々だけだと思う?

言うまでもない。

第二席パーシヴァル。

第三席ケイ。

第六席ガヘリス。

第九席パロミデス。

顧問監督官ペリノア王。

次期十一席ボールス。

彼らは王に召喚された後、獅子王に反旗という名の忠義を示した。

彼らはみな素晴らしい騎士たちだった。

王の名誉の為に、王に戦いを挑んだのだから。

——そのすべてを、我らはこの手にかけたのだ。」

ベディ「そんな……

彼らは十字軍との戦いで命を落としたのではなかったのですか……!?

口を慎め、未熟者が!

我ら超常の騎士が墓暴きなどに遅れを取ると思うたか!」

マシュ「では貴方たちは、まず初めに——

仲間同士で、その誓いを果たし合ったと……?」

ガウェイン「そうだ。

故にサー・ベディヴィエール。

円卓の同胞殺しは、卿の専売特許ではない。

獅子王に忠誠を誓った我らは既に罪人。

何があろうと、獅子王を裏切る事はない。

そして同時に、私は感謝している。

アーサー王がなぜ獅子王となったのか分からない。

だが獅子王なくして私の望みはない。

聖槍を持つアーサー王だからこそ、世界を滅ぼす手段として我ら円卓を必要とした。

今の私は騎士王の騎士ではない。

獅子王の騎士、ガウェインである。

……貴公に告げるべき話は、これで全てだ。

その剣を抜け、サー・ベディヴィエール。

貴公が守るものと私が守るものは相容れぬ!

最後に問おう。

その剣は如何なるものか!」

ベディ「——応えましょう!

我が右腕こそ忠節の果て、取り返せぬ罪の証!

是が夢見たものは王の姿。

孤高を歩み続けるその姿を、真実救わんがため!

これを阻む者は何人であろうと斬り伏せる!

我が隻腕、今やヌアザの銀の腕(アガートラム)なれば!」

ガウェイン「ではその腕ごと打ち砕こう!

古き円卓、善き騎士道の最後の名残(ひとり)よ!

ここで、その命を終える時だ!」