さすがの我も考えてしまうな……。最悪の阿呆に最悪と言われたのだ。少しばかり我が身を振り返ろうというもの。

第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア

ギル「……はあ。

またあの愚か者か。

懲りない阿呆なのか?

それとも一日前の事すら記憶できない阿呆なのか?

いや、半日前の事すら忘れていそうな阿呆だったな!」

シドゥリ「……コホン。

王よ、どうかイシュタル女神への罵倒はお控えください。

イシュタル様はこのウルクの都市神であらせられます。

王とて軽率に非難できる方ではありません。

このような場でイシュタル様を酷評しますと、巫女所も立場がないと言いましょうか……」

ギル「立場など初めからあるものか!

あの女がウルクを守った事が一度でもあったか!

滅亡させなくともよいものを滅亡させ、創造しなくてもよいものを創造させる!

イナゴの群と砂嵐、そして子供のかんしゃく、その全てが混ざったものがあの女だ!

此度もうっかり自身の寝所(エアンナ)を滅ぼし、最後には父神(アヌ)に泣きつくのが関の山よ!

フ。

もっとも、そのアヌ神もとうに姿を消した。

父親にすら愛想を尽かされるとは、まさに自業自得。

ただひとり取り残され、泣き疲れて無様に死ぬのがあの女の結末に違いないわふはははははーーー!」

「玉座の間の天井が破壊された……!」

ウルク兵「あれはイシュタル様……!?

総員、退避、退避ー!

酷い難癖をつけられるぞ!」

シドゥリ「緊急事態です!

神官たち、特許祈願の準備を!

緊急につき都市神への鎮呪を許します!」

ギル「……本当に一直線で玉座までやって来るとはな。

噂好きの町娘もかくや、と言ったところか。」

マシュ「(先輩、王様がシッシッ、って!

心底イヤそうな顔で手を振って追い払っています!)」

イシュタル「オトナげないのはそっちの方よ!

黙って聞いていれば言いたい放題、もう頭にきたわ!

一息で殺すとか生ぬるい、優雅に、少しずつ苦しめてやる予定だったけど、それもここまで!

女神を笑い者にした不敬者、積年の恨みを思い知りなさーい!」

ウルク兵士「イシュタル様が天弓を構えられたぞー!

王よ、どうかご武運を!

我々は退避します!」

ギル「なんだ、見ていかぬのか?

謙虚な者どもよ。

ついにあの性悪が自滅する神話的光景が見られるのだぞ?」

ウルク兵「いえ、それを理由に末代まで祟られては割が合いません故!

ではご無礼を!」

(走り去る音)

イシュタル「ふん、笑えるわ、兵士にさえ見捨てられるなんて!

ざまあみなさい、日頃の行いが悪いのよ、日頃の行いが!」

ギル「そうか……

貴様にそう言われると、さすがの我も考えてしまうな……。

最悪の阿呆に最悪と言われたのだ。

少しばかり我が身を振り返ろうというもの。」

イシュタル「首を百八十度回転させて振り返ってろーー!」