ディンギルとは“神格化”を示す言葉だ。シュメルでは何であれ、その功績によって神格化される。

第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア

レオニダス「こちらが城壁の上、魔獣撃退の要となる神権印章(ディンギル)のある射撃台です。」

マシュ「ディンギルというと、ギルガメッシュ王が持っている粘土版と同じ名称ですね。

もしや、これも王の財宝の一つなのですか?」

レオニダス「はい。

ギルガメッシュ王は多くの“力ある武器”を所有していました。

これはそれらを手動で撃ち出す大型の投石機です。

台座にラピスラズリが埋め込まれていますが、兵士がこれをハンマーで打ち砕くと蓄積した魔力が解放され、財宝を標的めがけて撃ち出す仕組みです。」

ロマニ「ウルク風……

いや、ギルガメッシュ王風のバリスタみたいなものなんだろうね。

自分の財宝を兵士たちにも使い捨てにさせるとか、通常の英雄王では絶対に有り得ない状況だ。」

牛若丸「そうですね。

なにぶん貴重なものなので、よほどの大軍が相手でなければ使いません。

狙いもたいそう甘いため、結局は牽制用となります。

うまく当たればしめたもの、といったところでしょう。」

マーリン「ディンギルとは“神格化”を示す言葉だ。

シュメルでは何であれ、その功績によって神格化される。

神が認めた神、ではなく、人々が認めた神。

つまり人間による、人間のための信仰だ。

王様がこれらの道具をディンギルと名付けているのは人間の力だけでウルクを守る、という意思表示なんだろう。」

レオニダス「ほう。

それは知りませんでした。

……なるほど。

人の手だけで勝利する、ですか。

確かに、ピンチの時の神頼みはよくありません。

窮地において救いを与える神は死神のみでしょう。」

マーリン「その通り。

神々が荷担するのは勝ち組だけさ。

少しでも負けそうな側には近寄りもしない連中だ。」