「もっと高度が必要なのニャーー!」「え?」「そういう事なら私に任せて。限界まで攻めるわ!」「え?」

第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア

コアトル「残念、時間切れね藤丸君!

いま階段を一息で駆け上がるわ!」

フォウ「フォウ、フォーーウ!」

ジャガーマン「ふむ。

つまりククルんにはサーヴァントによる勝利ではなく、人間としての決意を見せるべき、と悟ったかニャ?」

ロマニ「ジャガーマン!?

キミ、いつの間に祭壇の上まで!?」

イシュタル「地上から一気にジャンプしたのよ、そいつ。

私はもともと空を飛べるからフワッと来たけど。

それより藤丸、どうするの?

せっかくのチャンスを棒に振って、何をする気?

今なら私とジャガーで一度だけケツァル・コアトルの突進を防げるわ。

その隙に巨石を砕けるけど?」

「……これは、人間の戦いだ」

イシュタル「ものすごい見栄の張りようね。

——ええ。

私もその意見には賛成よ。

でも、具体的にはどう戦うの?

その棍棒で殴りかかる?」

「決まっている。高さだ……!」

フォウ「フォウ、フォーウ!」

ロマニ「高さ……勇気……

ハ!?

となりでダ・ヴィンチちゃんが大笑いしている!?

まさか藤丸君、あの女神相手に、その、プロレス技をしかけるとでも!?」

ジャガーマン「フッ。

見事だ少年。

さすが私が見込んだ、未来の高額納税者。

その意気や良し。

では、プランチャーしかあるまいよ(ニヤリ)」

ロマニ「その高さからボディアタックだってーー!?

無茶だ、止めなさい、自殺行為にも程がある!

階段下のケツァル・コアトルが横に退くだけで自爆するぞ!?」

ジャガーマン「何をすっとんきょうな事を言っているのかしら、このひょうろく玉は。

階段の高度差なんて話にニャらニャい。

プランチャーは高ければ高いほどいいニャ。

つまり、もっと高度が必要なのニャーー!」

「え?」

イシュタル「そういう事なら私に任せて。

限界まで攻めるわ!」

「え?」

(ガッと掴まれる)

イシュタル「よし、こんな高度(ところ)ね。

ざっと二百メートルは上昇したわ。」

「え?」

イシュタル「後はアナタの運次第。

いちおう、ケツァル・コアトルめがけて手を離すけど、もし当たりそうになったら手足を使ってなんとか軌道修正して。

すたびらいざー!って。

たぶん、自分のおへそをケツァル・コアトルの鎖骨あたりにぶつける気持ちでいくと、いい線行くと思う。

じゃ、お一人様、ごあんな〜〜い!

ナイスファイト!

イエーイ!」

(手を離される)

「おーぼーえーてーろー! スカイハーイ! プランチャー!」

コアトル「ホントに落ちてきたわね……!?

その高さ、受け手(わたし)がルチャマスターでも死ぬしかないわよ!?

それでも——

それでも、この私にプランチャを見舞わせるというの!?」

「うぉおおお、くらえーーー!!!!」

(大きな衝突音と階段を転がり落ちる音)

「あいたたたたた…………生きてる……?」

コアトル「ハァイ、生きてマース………

私が伝説級のルチャドーラだった事に感謝してくだサーイ……

空を飛ぶ技は、アレですよ?

受ける側と仕掛ける側、どっちも一流の腕がないと人死にが出るのデース……

その点、藤丸君は素人でしたから、お姉さんメチャクチャ緊張しちゃいました……

でも、どうしてこんな無茶を?

私が避けたら、とか考えなかったデスか?」

「受け止めてくれると信じてました。だって、人間大好きなんでしょ?」

コアトル「あーーーもう、藤丸君大好きーー!

私、女神同盟に入って良かったーーー!

うん、そしてたった今、同盟から抜けるのデシタ!

だって藤丸君と契約するからネ!

ありがとう。

負けたわ、マスター!

こんなに私を打ちのめした人は初めて!

南米の女神、ケツァル・コアトル!

ここからはアナタのために、この力を振るっちゃうから!」