5000年前のウルクでは、この印章は早くも日常化されていた。お役所的なサインとしてではなく、魔術的な儀式としてね。

第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア

コアトル「ここがエリドゥの中心、王権が降りた地よ。

余所の神性である私が紹介するのも何ですが。」

ロマニ「王権というのは神々から下された“王の証”……

まあ、契約書とか誓約書のようなものと思えばいい。

メソポタミアでは王は天が決め、それが支配者たちの間で移動するものとされた。

そして円筒印章というのは……」

マーリン「そこの大きな柱だね。

印章とはその名の通り、ようはハンコだ。

藤丸君の国ではスタンプ型だったかな?

版に図面を刻み、これに塗料をつけて押すと図面をポンポンと大量にコピーできる、というものだ。

キミたちの時代から5000年前のウルクでは、この印章は早くも日常化されていた。

もちろん、お役所的なサインとしてではなく、魔術的な儀式としてね。

ウルクでは円筒のものに物語を刻み、これを泥において回す事で物語を量産した。

ここにあるのはその円筒印章の中でももっとも大きく、そして古いもののようだ。

どれ。

このままではなんだか分からないので、私が空間に転写してみよう。」

「これは……? 都市と、竜……?」

マーリン「ふうむ。

物騒な内容だね。

天に光の環かかる時、メソポタミアの地は原初に還らん……

うむ。

つまり今のこの状況を予言した印章だ。」

マシュ「……この都市はウルクなんですね。

では大きな竜はティアマト神……

ゴルゴーンを示していると?」

イシュタル「女神黙秘権を行使するわ。

即ちゴッデスデリカシーを行使するわ。」

コアトル「私もコメントは控えさせていただきマース!」

ジャガーマン「あのー。

これ、ぶっちゃけティまはふぅ!?」

コアトル「いけませんよジャガー。

これはあくまで観光名所、特に意味はないものです。」

マシュ「……そうなのですか?

でも、観光名所という事は……」

ロマニ「ああ。

エリドゥはウルクと同規模の都市だ。

メソポタミアの人たちにとって、この印章の内容は広く知れ渡っていると考えられる。

ウルクの人たちがティアマト神を恐れていたのは、この印章にある予言を知っていたから、という事か。」

イシュタル「…………まあね。

その上で魔獣戦線なんてものを展開したのよ、あの金ピカは。」

コアトル「ヤ。

私も『三女神同盟』の一柱だったので言えた義理ではありませんが、ウルクの人たち諦め悪いデース!

でもその結果、この地の滅亡を半年も耐え凌いで、藤丸君というマスターが間に合いました。

その努力に、今度は私が応える番です。

お尻の軽い女神ですが、できるかぎりの協力はさせていただきます。」