私の視点は、アナタたちにとって神と呼ばれる在り方のものになっています。だから……分からないのです、もう。

幕間の物語(女性鯖)

アルトリア「……さて、マスター。

なぜこのような場所に?

ここは私の記録と記憶の世界です。

アナタも、私の正体を暴きに来たのですか?」

「そういう訳じゃない。ぜんぶマーリンの仕業」

アルトリア「……マーリンが?

ああ……なるほど。

そういう事でしたか……

ですが、アナタにも責任はあります。

マーリンの口車に易々と乗ってしまうなど……

我が契約者でなければ絶殺されているところです。

今後は気をつけるように。

私は他のサーヴァントとは違います。

アナタに理解していただく必要はない。

アナタは私に戦いだけを命じていればいい。

それ以外は不要なこと。

まして相互理解など——

……相互理解、など。

私と人間(アナタ)に、出来る筈がないのですから。」

「それはどうして? こうして話ができるのに?」

アルトリア「どうしても何もありません。

私はアナタたちの知るアーサー王ではありません。

この聖槍を持ち続けたあまり、人でもなく、地の眷属でもなく、天に属するものになった英霊。

……私の視点は、アナタたちにとって神と呼ばれる在り方のものになっています。

だから……分からないのです、もう。

何が温かいもので、何が微笑ましいものなのか。

私が『善い』と思うものと、アナタたちが『善い』と思うものは、きっと違う。

私は……とても傲慢に、そして無慈悲になっている。

先ほどの戦いを見たでしょう。

赦せないものはこれを罰する。

貴重だと思ったものは力づくで手に入れる。

私は、今の私の考えが最善にして最高だと信じて疑わない。

暴君と言えば暴君でしょう。

ですので……

そんな私がアナタたちの団らんの場にいれば、せっかくの花を踏み散らかしてしまう。

それは、かつて私だったものが最も嫌うこと。

その気持ちはもう分からずとも、そんな愚を犯すことはしたくないのです。」

「王さまじゃなくて女王様だったのか……」

アルトリア「は?

い、いえ、確かに女性の王ですから女王とも言えますが……

な、なにか善くない響きでした。

痛いところを突かれて動揺している、というか……」