なんかあんたから知らん鬼の臭いがするんやけど。まさか…寂しいうちをほっといて、他の鬼とよろしくやっとったん違うやろねぇ?

幕間の物語(女性鯖)

酒呑「ふわぁ……退屈でかなわんわぁ。

ん、茨木。おかえり。

どこ行っとったん?」

茨木「…………。」

酒呑「?」

茨木「すまぬ、酒呑。

土産を持って帰ろうと思っていたが……叶わず……。」

酒呑「まぁ、どこ行っとったかすらも知らんからなあ。

気にせんとき。」

酒呑「それよりも、うち、一人で退屈しとったんや。

旦那はんはおらんし、小僧にちょっかいかけたら案の定逃げられるし、こんなときに限って、頼光もうちの首を狙ってきぃひんし。

土産言うなら、茨木が帰ってきたんが一番の土産やで。」

酒呑「なんかぁ、近いうちにえらく大規模な戦でもありそうな気配やないの。

こら景気付けに飲むしかないで。

まぁいつも飲んどるけど。

付き合ってや、茨木。」

茨木「ああ、うん、その。

もちろんだ。

……もちろん、だ……!」

酒呑「で、今までどこ行っとったん?」

茨木「く……くはは、そうだ、土産はないが土産話はある!

聞かせてやろう、吾の大活躍を!

吾の所業、まさに鬼!

マスターは泣き叫び、民草どもは怖れ震え、その数は数百、いや数千——!」

酒呑「……?

すんすん。

それよりもやな、なんかあんたから知らん鬼の臭いがするんやけど。

まさか……寂しいうちをほっといて、他の鬼とよろしくやっとったん違うやろねぇ?

もしそうやったら……うち、泣いてまうわぁ……。」

茨木「ち、ちちちち違う!

断じて違う!

これには理由があってだな!

聞くのだ酒呑!」

酒呑「……よよよ……。」

茨木「しゅ……しゅてーん!」

酒呑「(ああ……やっぱり茨木は、一番のさけの肴やねぇ。

飽きひんわぁ……)」