「わたしの呼びかけに応えてくれた女神七柱! 『イリヤを強化し(ボコり)隊』の皆さんです!」「さっきと名前が違う!?」

幕間の物語(女性鯖)

???「もう一回言うけど、話は聞かせてもらったわ!!」

イリヤ「もう一回言うんだ……!?」

「この声は……!」

クロエ「そう、全てにおいてイリヤより優れし姉!

クロエ・フォン・アインツベルンその人です!」

イリヤ「クロ!?

い、いつから聞いてたの……!?」

クロエ「『おめでとうございます。元気な女の子です』のあたりからかな。」

イリヤ「誕生の瞬間から!?

なんて姉っぽい返しなの……

く、くやしいっ!」

ルビー「お二人の姉取り合戦、ルールがいまいち分かりませんねぇ。」

マシュ「その……姉妹仲が大変よろしいところ恐縮なのですが。

クロエさん、何か用事があって現れたのでは?」

クロエ「おっと、そうそう。

イリヤのことよ。

日頃から『火力を……もっと火力を……』とかブツブツ言ってたから心配になっちゃって。」

イリヤ「そ、そんな物騒なひとりごと言ってたかな……?」

クロエ「割と真面目に通報を考えたわ。

でも……しょうがないのよね。

いつの世も、弱き者は力を求めて足掻くものだもの。

その儚く虚しい努力を応援したく、我ら一同御前に馳せ参じた次第にございます。」

イリヤ「とても腹が立ちます!

………………ん?

我ら一同?」

クロエ「ふっふっふ……いかにも!

感謝しなさいイリヤ。

わたしが方々を駈けずり回ってメンツを集めてきたわ!

さーさー、おいでませーいっ!

『イリヤを強化し隊』の皆々様がたーーっ!」

ステンノ「話が長すぎるわね、クロエ。

楽屋入りしてから何分経ったと思っているのかしら。」

エウリュアレ「待たされた秒数だけ、駄妹のお尻を叩き続けるしかないんじゃないかしら(ぺちんっ)」

メドゥーサ「あうっ!

すっ、すみません……!

恐縮ですが巻きでお願い致します……!」

マシュ「ゴルゴンの三女神がそろって……!?

いったいこれは……?」

イリヤ「えっ、な、なになに!?

『イリヤを強化し隊』ってなに!?」

イシュタル「私、タダ働きはしない主義なんだけど。

報酬払えないならカルデアの財産差し押さえるわよ。」

コアトル「なーに言っちゃってマスか!

闘争こそ宝石に勝る報酬!

今日はいつもより高く飛んでみせマース!」

アルテミス「やっほ☆

ボコりにきたよ!」

イリヤ「だからなんなのーーっ!?」

「女神ばかり、こんなに集まるなんて……」

クロエ「わたしの呼びかけに応えてくれた女神七柱!

『イリヤを強化し(ボコり)隊』の皆さんです!」

イリヤ「さっきと名前が違う!?

まってまって、いきなりこんな濃ゆいメンバー集められても何にどう驚いていいのか、処理が追いつかない……!」

ルビー「イリヤさんの脳は並列処理に向いてませんねぇー。」

クロエ「強くなりたいんでしょ?」

イリヤ「うっ……!?」

クロエ「姉(わたし)は知っていたわ。

妹(イリヤ)がイマイチ火力不足なのは心の問題だって。

妹(イリヤ)は一人でウジウジ考えちゃダメなのよ。

無理やりでもいいからまず行動しなきゃ。

流されてばっかりの妹(イリヤ)だけど、姉(わたし)は信じてる。

未熟だけど芯の真っ直ぐな、妹(イリヤ)の心の強さを……。」

イリヤ「なにか良いこと言ってる気がするけど、ルビのせいで話に集中できない……!」

ステンノ「仲良き事は美しきかな。

貴女たちの姉妹愛に免じて、今回だけは付き合ってあげましょう(ぺちんぺちん)」

エウリュアレ「要はそっちの妹を軽く叩いてあげればいいのよね?

不安だわ、私にできるかしら(ぺちんぺちん)」

メドゥーサ「はうっ、あのっ、姉様方……!

私のお尻を叩きながら話すのは、どうかご勘弁を……!」

イリヤ「あれっ?

いやあの、なんか戦う方向になってますけど、わたしは了承してないんで……!」

イシュタル「何故かあの子を見てると警戒心と親近感が同時に湧いてくるのよね……。

この依代に何か因縁でもあるのかしら。

ボコってみればわかる?」

コアトル「必ずわかりマース!

肉体のぶつかり合いで得られる情報は、言語のそれを遥かに凌駕するのデース!」

オリオン「まー将来有望な美少女(おこさま)の頼みだ。

熊(おとな)としてしっかり付き合ってやるぜ。」

アルテミス「あの子をボコったあと、ダーリンはその3倍ボコってあげるね?」

オリオン「俺、今回は間違ったこと言ってないよな!?」

クロエ「ご覧なさい。

この全くまとまりのない女神たちのフリーダムっぷりを。

正直わたしも、なんでこんなメンツを集められたのかよくわからないけど……

とにかく、イリヤに必要なのはこれなのよ!

もっと心を自由に! 

オープンに! 丸裸に!」

マシュ「女神の皆さんの精神性を見習え……ということなのでしょうか。

だいぶ無茶な要求だと思いますが。」

ルビー「イリヤさんが神霊(アレ)らっぽくなるのはルビーちゃん的には反対ですけどもー、丸裸は大賛成ですね!」

イリヤ「いやいや、だとしても戦う必要はないよね!?

おかしいよね!?」

(中略)

ステンノ「ふぅ……こんなところかしら。

退屈しのぎにしては有意義な時間でしたわ。」

エウリュアレ「ああもう、駄妹は盾にもなれないの!?

その大きな体は何のためにあるのかしら!」

メドゥーサ「すみません! 

すみません……!

……あの、頑張ってくださいイリヤスフィール。

同じ妹として、陰ながら応援しています。」

イシュタル「なによ、充分強いじゃないこの子!

でも宝具の輝きは最高だったわ、銀河の宝石みたいで!」

コアトル「ん〜〜、アディオス、エルマーナ!

良いファイトだったわ、次はリングで会いましょう!」

アルテミス「あ〜ん、ボコられちゃった〜。

狂おしく慰めてダーリン!」

オリオン「あーはいはい、あとでな。

……悪かったな、嬢ちゃん。

女神(こいつら)は人間に迷惑かけるのが仕事みたいなとこあるから、許してやってくれ。

ま、なんだ。

あんまり気負い過ぎるなよ。

人ひとりの手で抱えられるものなんて、そんなに大きくも遠くもないんだからよ。」

イリヤ「か……勝った……?

疲れた……身も心も……!」

ルビー「唯一まともなアドバイスをしてくれたのが熊さんだけっていうのが切ないですね。」

マシュ「と、ともかく、女神七柱全員の撤退を確認しました。

お疲れ様でした、イリヤさん。」

イリヤ「うぅ、引き続き体の節々が痛い……。

帰ってお風呂入りたい……。」

ルビー「イリヤさんはテコ入れに余念がありませんねぇ!」