結果(すがた)は違えどここは大聖杯だ。冬木における聖杯戦争……その最強のサーヴァントがこの奥で眠っている。

幕間の物語(男性鯖)

マシュ「炎上都市の大空洞に到着しました。

エミヤ先輩、ここに何かあるのですか?」

エミヤ「ああ。

以前、この冬木に来た時に気配を感じてね。

その時からタイミングを計っていた。」

「タイミング……?」

エミヤ「個人的に思い入れのある強敵——

いや、越えられない壁というヤツかな。

藤丸。

私の宝具がまだ使用できないのはおまえも知っているだろう。

これは意図的に封印していたものだ。

マスターとしておまえが相応しい力量になるまで、な。」

ロマニ「ああ、そうだったのか。

道理でおかしいと思った。

キミの宝具は心象世界を具現化するものだ。

宝具の発動に必要となる触媒はない。

キミ自身がそこにいればいいんだから。

なのに宝具が使えなかったのは、藤丸君の成長を待っていたんだね。」

エミヤ「お節介だと重々承知しているが、何事にも順序というものがある。

宝具に頼り切りになるようなマスターにはなってほしくなかったのだが……」

マシュ「藤丸先輩はマスターとして成長した。

もう宝具を預けるに足る、と判断したのですね?」

「ようやくアーチャーの宝具が使えるのか!」

エミヤ「ああ、今までよく頑張ったな。

だが、その前にもう一仕事こなしてもらうぞ。

結果(すがた)は違えどここは大聖杯だ。

冬木における聖杯戦争……

その最強のサーヴァントがこの奥で眠っている。

おまえにはヤツを倒してもらおう。

あのサーヴァントを乗り越えられるのなら、私から言うべき事は何もない。」

マシュ「この奥……

先輩、それってまさか……」

「……何だったっけ?」

ロマニ「おいおい、しっかりしてくれよ。

バーサーカーだよ、バーサーカー!

真っ黒ででっかくて、意志をもった嵐みたいなヤツさ!」

エミヤ「知っているのなら話は早い。

では万全の状態で戦いを——」

エミヤ「と、その前に軽い準備運動だ。

蹴散らすぞ、藤丸!」

(戦闘後)

マシュ「周辺の敵性勢力、掃討しました。

……残るは奥にいるサーヴァントだけです。」

エミヤ「黒化しているとはいえ、その実力は本物に迫るだろう。

一度や二度で倒れるサーヴァントじゃない。

最後まで油断せず仕留める事だ。

行くぞ、マスター!」

(戦闘後)

マシュ「や……やりました、先輩!

わたしの勝利です!」

「やったな、マシュ!」

エミヤ「ああ、見事な戦闘だった。

これで半人前からは卒業だな。」

ロマニ「おや。

一人前になった、じゃないのかい?」

エミヤ「それを私が告げていいのかねドクター?

もうしばらく彼には苦労をしてもらうんだろう?」

ロマニ「そうだねぇ。

ボクから見てももう立派なマスターなんだけど、マギ☆マリがうるさくて……」

マシュ「?

ネットアイドルが先輩の成長に意見を申し立てるのですか?

言うとも。

“最近はその子の話ばかり、つまらないわ!”とか、拗ねちゃって困るぐらい。」

マシュ「……それはあからさまな客殺し商売かと。

ドクター、ネットにかまけるのも程ほどに。」

エミヤ「ともあれ、私からの課題はこれで終わりだ。

今後は遠慮なく指令を出してくれ、マスター。

さしあたっては本当のバーサーカーと戦うのはどうかな?

我が剣戟の極地、改めてお見せしよう。」

ロマニ「アーチャーとバーサーカーの宝具対決か!

それは燃えるな、今度こそ勝ってくれよアーチャー君!」

エミヤ「それはそちらのマスター次第だな。

頼むぞ藤丸。

かつてのオレでは果たせなかった大英雄越えを、おまえの手で果たさせてくれ。」