面倒な話だ。 グランドオーダーの周囲には、聖杯と、その欠片があまりに多すぎる。

幕間の物語(男性鯖)

——普段通りの仕事だ。

彼らの分類によれば微小特異点の一つ。

僕からすれば、抑止力を代行すべき“危機”の一種か。

委細までは語るまい。

ただ、処理すべき対象が発生しただけの事だ。

この身に定められたままに僕は行動し、索敵し、接近し、対象の活動を停止さsる。

従事する人員の数はなるべく少ない方がいい。

あくまで、個人的な理由だが。

英霊。英雄。

その多くは大量殺戮者のなれの果てだ。

僕からすれば、嫌悪の対象だ。

肩を並べて戦うのはあまり好きじゃない。

だが、完全な単独行動は難しい——

サーヴァントたる我が身の不自由ではあるのだろう。

マスターを伴ってのレイシフトが必須とは不便極まる。

だが。不幸中の幸いと言うべきか……

藤丸、マスターは話の分かる相手だ。

ゆえに経緯は順調。今回も。

微小特異点の発生源。

ソレは聖杯の欠片であったり、異常の残滓であったりとさまざまだが、実に分かり易い。

大概は攻撃によって対処可能な存在ばかりだ。

命ある生物であれば殺害する。

命なきモノであれば破壊する。

居場所を突き止めて、後は、すみやかに——

エミヤ「…………今回は、特に分かり易い。

君がかつて斃した数多のソレの残滓だろう。

終局特異点のような力はあるまい。

生きてはいない。

既に、死んでいる。

だが、聖杯の欠片を取り込んで——

微小特異点と化したのだろう。

面倒な話だ。

グランドオーダーの周囲には、聖杯と、その欠片があまりに多すぎる。」

「ありがとう。手早く見つけてくれて」

エミヤ「こちらこそ。

付き合わせて、すまない。

さあ、やろう。

奴も待ちくたびれている頃だ。」

「戦闘開始!」

エミヤ「————了解だ。マスター。」

(戦闘後)

エミヤ「……仕上げだ、でかぶつ。

抜け殻で生き続けるのも飽きただろう。」

エミヤ「任務完了だ、マスター。

微小特異点は消滅した。

ただちにカルデアへ帰還すべきだろう。」

「お疲れさま、エミヤ」

エミヤ「何の事はない。

——自分の仕事をしただけさ。」