いつか、この感情に名前(タグ)をつけなければいけない日が来るのだろうけど。それまでは、どうかこの心の宝箱に。

幕間の物語(女性鯖)

——そんな訳で、姫の我が侭な家出ならぬ家入行為はさらさらと終わったとさ。

当然のように姫の部屋は再び人が集うようになったけれど……。

英霊たちに一家言持つ紅閻魔(ちみっこ)先生の助言で立ち入り禁止の札を出すことにした。

みんな、意外にもプライバシーに関してはきっちりしているらしい。

立ち入り禁止にした時は、ひっそりと原稿に勤しむことができる。

人恋しくなれば、その札を外すだけ。

そうすれば、姫の部屋にはまた人が集う。

…………。

……まあ、彼だけは例外で、立ち入り禁止の札を無視してもいいと伝えている。

原稿に集中しているときは、気付かないけれど——

ふとした拍子に横を見ると、緩んだ表情で漫画を見るあの人がいたりする。

そしてその度、姫の心は幸福と申し訳なさという相反した感情に満ちるのだ。

いつか、この感情に名前(タグ)をつけなければいけない日が来るのだろうけど。

それまでは、どうかこの心の宝箱に。

そっとしまいこんでおきましょう——

刑部姫「さーて今日は立ち入り禁止にして、原稿原稿……。

ギャー!

なんか柔らかいものを蹴った!?」

刑部姫「起きてない? ねえ起きてない?

それ居眠りの擬音とは思えないんだけどー!?」

——まあ、そういう日もたまにはあるのだけど。

姫は概ね、カルデアライフを満喫中である。