言の葉が災厄を喚ぶ事もある。Lの瘴気、Rの残り香。どちらも未だこの手に捉えきれずにいる故に。

幕間の物語(男性鯖)

ニトクリス「——オジマンディアス様!

——オジマンディアス様!

アメンの子、ムートより生れし者たる神王よ。

ご所望の、二人目の勇者を此処にお連れしてございます!

新たなマスターであると御身がお認めになられた藤丸、ならびに、東方の英雄、正しきを為す弓兵(アーラシュ・カマンガー)の助力を賜り、是なる英霊一騎を招きましてございます。

どうか、セト・アパハティたるファラオ。

二人目の勇者が是なる剣士に相違ないか——

御言葉を賜りたく。」

オジマン「——フン。

遂に、当世にて見えたな。聖剣使い。

その姿を幾度か目にしたが、よもやここまで対面を先延ばしにされるとは思わなんだ。

そう……其処の、赤き大弓の勇者の仕業であろう?」

アーラシュ「あー、やっぱりバレるよな……。

すまん。ファラオの兄さん。

会わせようとしたんだが直前になって気が変わった!

つい、誤魔化しちまった!」

オジマン「貴様の鋭き瞳であれば時に奇妙を見通す事もあろう、故に余は赦す。恩赦である。喜ぶがいい!」

アーサー「………………手厳しいな。ライダー。」

オジマン「否。優しいぞ。

余は戦いの神スーヒテなりしセトの系譜を持つファラオだが、実に優しく在る。

何せ……

貴様が命在ることを許している。」

ニトクリス「(!!?)」

アーラシュ「(おっと、静かにしときな嬢ちゃん。マスターもだ)」

オジマン「かつての聖剣使い——

そうだ。貴様は今も尚、聖剣を携えているな?

ならば貴様は当世にあろうとも、聖剣使いなのだ。

フン、他の何者でもあるものか。

この世界とは異なる世界より訪れた、別人の騎士王?

5世紀の英雄?

妖精の郷へといずれ至る王と?

否。否、否、否。

違う。

それらは今や貴様の一側面に過ぎぬ!

此処で何をしている?

カルデア式召喚が貴様の存在を釣り上げたとでも?

貴様よもや、当世に……

——悪相の兆しを見出したか!」

(フードを脱ぐ音)

アーサー「……残念だが。

私としても確たる証がないままにすべてを述べられない。

言の葉が災厄を喚ぶ事もある。

Lの瘴気、Rの残り香。

どちらも未だこの手に捉えきれずにいる故に。」

オジマン「——————。

……何とも……

不甲斐ない。

何だというのだそのざまは、貴様——

——貴様は!

オジマン「怖じ気づいたか聖剣使い!

かつて異なる世界、異なる時代でまみえた勇者が一人!

この期に及び聖剣の持ち腐れとはな!

ハハ!

ならば最早、足を止めて妖精郷へと至るがよい!

余はファラオであり、余は常に寛大である!

故に、その艱難辛苦の旅を此処にて終わらせてくれる!

はははははははははははははははははははッ!!

構えよ、セイバー!」

ニトクリス「ファラオ・オジマンディアス!

どうか、どうか憤りをお鎮めくださいませ!

大気が、こうもひび割れて——

シミュレーター空間の演算が破綻してしまいます!」

オジマン「問答無用!

(落雷音)

ニトクリス「ぴゃあ!」

オジマン「此処に、勇者が遂に二人揃った!

かつての再現を為そうなどと殊勝な事は口にすまい!

長きに渡って犯したその不遜、その不敵!

手にした聖剣で拭い去ってみせるがいい!

——彼方のサーヴァント階位第五位、ライダー!

——真名オジマンディアスが参る!」

アーサー「…………戦いに来た訳ではない。だが。

他に道がなければ、私は進もう。

迷いはしない。

——かつてのサーヴァント階位第一位、セイバー!

——真名アーサー・ペンドラゴン!

聖剣を以て、今、私は君と対峙する!!」