アサシン・加藤段蔵の頭脳部、記録回路の領域に何かしらの“バグ”が発生していることが判明した。

幕間の物語(女性鯖)

ダヴィンチ「白昼夢を見る?」

段蔵「はい。そうなのです。

本来、段蔵にそのような機能はないはずなのです。

少なくとも基本性能の一覧項目には記載がありません。

ワタシは絡繰。

立ち尽くしてぼうっとする、などと……

ダヴィンチ「それが最近増えている、と。

レイシフト中や戦闘訓練中には発生しない?」

段蔵「はい。」

ダヴィンチ「カルデア基地に留まっていると時折発生する、と。

うん。詳しく診断した方が良さそうだ。

医務室でメディカルチェックをしよう。

システムのリソースを診断に回すから、ちょっと待ってて。」

段蔵「あ、いえ……。その——」

ダヴィンチ「言い方が気になる?

失礼。それじゃあ改めて。

キミの機体の解析を行おう。

精密スキャンを行うよ。

折角だから、頭脳部のみとは言わず隅から隅までまるっと解析してしまいたいけど……

もっとも、果心居士(かしんこじ)という稀代の術者によって作られた傑作傀儡人形がキミだ。

すべてを解き明かすのは難しい。

白昼夢を見る、という異常事態の解明をもちろん優先しよう。それでいいかい?」

段蔵「…………はい。

よろしくお願いいたしまする。

レオナルド・ダ・ヴィンチ殿。」

ホームズ「——スキャンの結果が出たよ。

アサシン・加藤段蔵の頭脳部、記録回路の領域に何かしらの“バグ”が発生していることが判明した。」

「バグ?」

ダヴィンチ「外部から送り込まれた魔術的なウイルスデータ、という可能性もあるけどね。

ともかく、平素には存在しないはずの異常データさ。

これが近頃の彼女を悩ませる白昼夢の原因で間違いない。

霊基の異常ということだろうから……

普通は魔術的な対処で何とかするところなんだけど、彼女は通常の英霊とは異なり、元が絡繰。機械的存在だ。

だからこそできる対処もある。」

ホームズ「人体を癒すための治癒の術式では足りないが、カルデアならではの解決方法が採れるということさ。

彼女の頭脳部とカルデアのシステムを同期させて最強のワクチンデータを送り込む。

つまり、まあうん。

キミだ。

ミスター藤丸。

シミュレーターのシステムを応用して、キミの意識を存在をミス・段蔵の記録回路へと送り込む。」

「だいたい分かった」

ダヴィンチ「理解が早くてよろしい。

それじゃあ、早速始めよう。

いま、彼女は医務室で一時停止状態にある。

言わば眠っているような状態だね。

シバのシステム同期は済んでいるから、あとはキミを送り込むだけだ。

キミは記録回路の中でバグを突き止めて破壊すればいいって訳さ。

ほら、下総の時の観測データがあるから……」

ホームズ「キミは夢見るように彼女の記録回路に侵入できる。

シミュレーターと同じ要領だ。」

ダヴィンチ「あ、魔術回路はきちんと繋げておくよ。

記録回路の中でも戦闘用の召喚や礼装使用が可能なはずだ。

もっとも、それとは別に英霊の一騎くらいは直接連れて行くこともできるが……」

小太郎「どうか、僕をお連れください。

お役に立ちます。」

「適任だね。うん、よろしく!」