探偵風情がどうしたという。ここに我がいることを忘れたか! この程度の謎、たちどころに解いてみせるわ! 瞬殺だぞ、瞬殺!

幕間の物語(男性鯖)

マシュ「先輩、お休みのところ大変です!

ドクターが、ドクターが——!」

「過労死したわけじゃないよね?」

マシュ「いえ、スタッフさんが確認事項のため、ドクターの部屋を訪ねたのですが……

返事がなく、鍵も開けっ放しだったので部屋に入ったところ、姿がなく……

カルデアのどこにも、ドクターがいらっしゃらないのです!」

(管制室へ移動)

ギル「遅い! いつまで眠っているか!

我もいま覚醒したところだがな!」

「休んでなくていいんですか?」

ギル「我を気遣うなど四千年早いわ。

最早、魔術王との決戦以外の時間は休息と同義よ。

貴様らは安心して目先の問題に集中するがいい。

先を読むのは千里の眼を持つ者の仕事だからな。」

マシュ「申し訳ありません。

それでギルガメッシュ王、ドクターは!?」

ダヴィンチ「ああ。

取り急ぎ状況を説明しよう。

まず職員七名が原因不明の昏倒。

命に別状はなさそうだが、何をしても目覚めない。

そして……ロマニがカルデアから消失した。

念のため倉庫裏の夜会室(ティールーム)も探したんだけどね。」

ギル「……なんだそれは。

そのような部屋には案内されていないが……まあよい。

他に手がかりはないのか、ダ・ヴィンチ?」

ダヴィンチ「何者かがレイシフトした痕跡は残っていたよ。

行き先は2004年の冬木市、つまり特異点Fだね。」

ギル「ほう。妙に耳の裏に響く地名よ。

フユキ。フユキ。ウルクと似ていなくもない。いやない。

それで? 分かっているのはそれだけか?」

ダヴィンチ「昏倒したのは解析スタッフでね、詳細はまだ掴めていない。

しかし状況をつなぎ合わせて推理すると、ロマニが職員たちを何らかの手段で昏倒させて、どこかにレイシフトしてしまった……としか見えない状況だ。」

マシュ「(Dr.ロマンにレイシフト適性……?

確認した事はありませんが……いえ、仮にあるとしても)

ドクターはそのような事をする人ではありません。

他の可能性はありませんか、ダ・ヴィンチさん。」

ダヴィンチ「そうは言われても、他に該当する可能性・犯人といったら私しかいないしなぁ。

だが私はここにいるし、そもそも特異点Fにレイシフトする理由がない。

今のカルデアは予断を許さない状況だ。

最悪の場合も想定して事に当たらないとね。」

「こんな時、ホームズがいてくれたら……」

ギル「探偵風情がどうしたという。

ここに我がいることを忘れたか!

この程度の謎、たちどころに解いてみせるわ!

瞬殺だぞ、瞬殺!

——とはいえ、我も過去は分からぬ。

事件の解決には足を使わねば。

現場検証というヤツだ。

実際に行って確かめるぞ、藤丸!」

マシュ「は、はい!

すぐに支度をします!」

ギル「いや、マシュ。

貴様はダメだ。お残りとする。

レイシフトにはオペレーターが必要なのだろう?

そのオペレーターも昏倒しているのだ。

であれば、その代わりを務める者がいる。

幸いオペレーターは半分残っている。

後輩として教えを請うがいい。

——この先、何かの役には立とう。」

マシュ「それは……

でも、レイシフトするのですから、マスターの護衛が……」

ギル「我が行く、と言ったであろう。

それとも、王の杖は信用できぬか?」

マシュ「い、いえ!

ギルガメッシュ王でしたら何の心配もありません!」

ギル「——いい返事だ。

これは、万が一にも下手はうてんな。

ではレイシフトを始めよ!

現場に飛ぶぞ、藤丸!」