オレはケルト、アルスターの男だ。 そのせいか、魔術師の姿になるにあたってケルトのそれになった。 ドルイドだ。

幕間の物語(男性鯖)

マシュ「……クー・フーリンさん。

一世紀に残った歪みに、心当たりが?」

クー・フーリン「あるねえ。

オレはクー・フーリン。

アルスターの英雄だぜ。

世紀って暦にゃなれないが、それでもな、この時代はオレの時代だ。」

「そういえばそうだね」

マシュ「はい、先輩。

彼の生きていた時代——

ケルト、アルスター伝説の具体的時期は紀元前一世紀から一世紀にわたると推測されます。」

クー・フーリン「その通り。

と言っても、まあ、生前のオレはもう何十年か前に死んでる頃だろうがな。

それなりに縁深い時代なのさ。

だから、って訳でもないだろうが、感じるものはある。

キャスターの形で現界したせいかねえ、妙に、魔力的な勘ってのに冴えてるんだなこれが。」

ロマニ「なるほどね。

だから、生前とほぼ同時代の故郷の異変に気付いたか。」

クー・フーリン「故郷、っつか、な。

やっぱりキャスターでいるせいだな。

——森だ。」

マシュ「??」

クー・フーリン「オレはケルト、アルスターの男だ。

そのせいか、魔術師の姿になるにあたってケルトのそれになった。

ドルイドだ。

オレが使ってる魔術は北欧起源のルーンだが、ケルトの魔術師ってのは普通、ドルイドだからな。」

「ケルトのシャーマンだね」

マシュ「はい、先輩。

ケルト世界における祭司がドルイドと称されます。

森や石碑と深い関係を有していて、まさしく魔術に等しい神秘を行使する人々です。」

クー・フーリン「オレの時代にも当然いたぜ。

だが、オレは実のところドルイドじゃない。

さっきも言ったが、オレの行使する魔術はルーンだ。

あれこれルーン文字を組み合わせて、あれこれ神秘を行使する。

ただし、例外がひとつ。

この姿で現界されるにあたって——

宝具として得たものがある。

ケルトの魔術師としてのオレに与えられたものだ。」

マシュ「……灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)。」

クー・フーリン「そうだ。

炎熱を操るケルトの魔術師として形を得たオレに与えられた、炎の宝具。

本来はドルイドたちの宝具、っつか、生贄の燔祭(はんさい)に使う魔術道具だな。

そいつがオレをここに呼んだのさ、仮初めのドルイドが、歪みを止めるべきってな。」