妾は…“あの日の美しきカエサル様”に、カエサリオンを後継者にして実子であると認めていただきたいのです。

幕間の物語(女性鯖)

クレオパトラ「…………海……ですね。

……なぜ、妾がこのようなことをしているのか。

なぜ、このように激しい運動を繰り返しているのか。

どうしてニトクリス様や砂漠の運動では満足しないのか。

貴方は不思議に思っているのでしょう、我が秘書。

そう、妾は完璧なボディを既に得ているというのに——

なにゆえシェイプアップを、こうも過酷に追い求め続けてしまうのか。

無理もありません。

世界七不思議よりも不思議でしょうし、たとえあの名探偵とて分からない。そういうものです。

その真実こそは——」

「理想のボディでしょ?」

クレオパトラ「ふふ。

やはりお分かりでない。無理もない。

妾ではないのです。

そう、理想のボディを得るべき人物は他にいます。

それこそ——」

「カエサル?」

クレオパトラ「……………………………………………………………………え?

あ、そ、そうです。

その通りです。あれー?

て……天才!?

やだ妾のマスター頑張り屋さんだとは思っていたけれど、まさか賢者の中の賢者……ディオゲネス超え……?

こ、コホン。

一目瞭然だったかもしれませんがそう、そうなのです。

カエサル様です。

理想のボディを目指す猛特訓はこの妾のためではなく、カエサル様を痩せさせるためのものだったのです!

一体どんな過酷なバトルが最もあの御方のシェイプアップに相応しいのか?

そのために……。

嗚呼。遂に、妾は海にまで来てしまった。

決してアレクサンドリアには繋がらぬ仮想空間の海などに。」

「そんなに痩せて欲しいの?」

クレオパトラ「……………………見た目だけが大事な訳ではありません。

いえそれもありますけど。

ウルトラ大事ではありますが、なにも見た目だけで妾はカエサル様を選んだ訳ではなく!

……我が子カエサリオン。

たったひとりでローマの脅威に晒され、妾の死のたった数日後に命を落としてしまったあの子。

真なる最後のファラオ

あの愛し子のために……妾は……

“あの日の美しきカエサル様”に、カエサリオンを後継者にして実子であると認めていただきたいのです。

…………。

今さら、歴史は変えられません。

何を言っていただいたところで過去も変わらない。

それでも。私は。

あの子と私の誇りのために、そうしたいのです。

そうすることでこそ、かつての私とあの子の無念は晴れるでしょう——」