自らの夢と欲望の果てに世界を変性させた、偉大なる成功者。私にとっては、それは実に大それた犯罪だ。心の底から羨ましいね——

幕間の物語(男性鯖)

モリアーティ「——いらっしゃい。何の御用かな?」

コロンブス「ああ、こないだの話だが、ちっと考え直してよぅ……

やっぱり俺も仲間に入れてくれや

ほれ、これが入会届な。

いや、俺がどこかのグループに入るなら結局ここが一番居心地よさそうだと思ってな。

だがマスターの前では一旦断っちまったし、声をかけてくれた他のグループの事もある。

一応、俺が所属するって事は秘密で頼むわ。」

モリアーティ「フフ。

いいともいいとも、この流れも計算のうちだ。

だが、答え合わせはさせてもらおうか——

キミ、同じ事を海賊会にも商人会にもやっているだろう

キミたちのところだけだぞ、と言いながら秘密裏に入会届を出したのではないかネ。」

コロンブス「ハハハァ!

やっぱりバレちまうかァ!?

ピンソンでもバルトロメでもねえ、お前さんみたいに頭の回転が速ぇ奴と一緒に航海に出るんだったぜ!

でもま、マスターたちにウソはついちゃいねぇぜ?

俺は俺だ。

海賊だの商人だの悪人だの、一つの肩書きだけで呼ばれるのは本当に正しくねぇ。

だが——その全部の肩書きで呼ばれるならまあいいさ

それこそまさに、俺は俺、ってコトだしなあ!

で……なんでわざわざマスターを巻き込んでこうしたかの理由も分かってんのか?」

モリアーティ「無論だとも。実にシンプルだ。

その会から最大の個人的利益を得るため

そう、キミは個人の欲望のためでしか動かない。

あえてマスターと一緒に断りを入れたのは、『キミが何処にも属さない』という前提をカルデアに広めるのが目的だろう。

その上で『だが特別におまえたちのところを選んだ』と入会すれば、そこでの特別な立場は約束されたようなものだ。

影の会員……みたいなものになるのかな?

表舞台に立たないが情報だけは得る事ができる。

それはかなりのメリットだろう。

何か会自体に問題が起こったときの行動自由度、安全性も段違いだしネ。」

コロンブス「それが分かっていて……

入会届を受け取ってくれるのかい?

つまり、俺は身を隠しておきながら甘い汁だけ吸わせてもらおうって魂胆だったんだが。」

モリアーティ「別に構わないさ。

それならそれで利用価値もある。」

コロンブス「ハッハァ。

本人を目の前にして、利用価値、ときたか。

……気が合いそうじゃねぇか。

これからもよろしく頼むぜ、犯罪紳士!」

モリアーティ「こちらこそよろしくだとも。

自らの夢と欲望の果てに世界を変性させた、偉大なる成功者。

私にとっては、それは実に大それた犯罪だ。

心の底から羨ましいね——」