「ラクダを? 何頭くらい?」「とりあえず…百頭くらいからぁ…じょ、冗談なんかじゃないですぅ!」

幕間の物語(女性鯖)

「お金をもうけてどうするの? 女王さま。不自由させないくらいのお小遣いは……」

子ギル「ああ、確かに。

事業を始める理由までは聞いていませんでしたね。

特に興味も無いんですけれど。」

「ギルくんて、そういうとこあるね」

子ギル「ええ。

『そういうところだぞ、子ギル君』。

そう注意される事はありますね。

ですが、今はボクより彼女の話です。

なぜカルデアで起業しようと?」

シバの女王「そ、それはあ……

ら……ラクダ……!

カルデアでぇ!

ラクダ飼いたいんですう!!

でも……色々調べてみましたらぁ、すごぉくタイヘンみたいで——」

「ラクダを? 何頭くらい?」

シバの女王「とりあえず……百頭くらいからぁ……

じょ、冗談なんかじゃないですぅ!

たった一頭だけなんて、寂しくてかわいそうじゃないかあ!」

子ギル「アハハハハ、本格的なラクダ園をカルデアに、ですか。

それは一桁億くらいじゃ、ぜんぜん足りないですよね。

工事費と年間維持費も含めると……、ざっと、三桁億くらいは必要ですか。

なにしろここ、とても辺鄙な場所ですから。

火星をテラフォーミングするぐらいじゃないと。」

シバの女王「それは…………無理ですよねぇ…………………………うう、ラクダ……。」

「また幻覚……いや、蜃気楼?」

子ギル「おや。

これはシミュレーション映像とは違いますね。」

「実は、ダ・ヴィンチちゃんから——」

子ギル「へえ……?

シバの女王の精神状態に同調して、近未来観測レンズ“シバ”が稼働してしまう?

それだけじゃなく、他の機材にまでも影響が及んで、思わぬ不調を来す?

なるほどー。

さすがは魔術師レフ・ライノールの手がけた逸品なだけはありますね。

でも、ちょっと妙ですね。

これだけのサーヴァントが集まるカルデアで今になって……?

……………………。

ああ……。

……そういう……。」

「女王様の深刻なホームシックの治療が先決だ」

シバの女王「ラクダ……(耳ぺたぁ)」

「——シバの女王!」

シバの女王「なんでしょう、マスタぁー……?」

「自分が女王さまのラクダになります!」

シバの女王「……………………

……本当ですかぁ?

約束……ですよぉ?

ヒトコブじゃないと絶対イヤですよぉ?

もしフタコブだったら、皮を剥いでお財布にしちゃいますよぉ?」

「お望みのままに、女王さま」

シバの女王「ウフフフッ……フフッ……

……わかりました。

すこし、気持ちがおさまりましたぁ……。

ご心配かけてごめんなさぁい……。」

子ギル「それはよかった。

ところで、シバの女王?

あなたの“力”の抑え方でしたら、ボクがすこし力になれるかと思いますよ。」

シバの女王「…………!!」

「それってもしかして……未来視の濫用が大元の原因とか?」

子ギル「ええ。どうやらそのようです。」

シバの女王「そうだったのですかぁ……。

わかりましたぁ。

また子ギルさんのお力を借りますぅ。」

「ぜひお願いします。悪巧みはほどほどにしようね……」