あの陰気なアレが元凶に違いないニャ。ノッポだし学校跡にいるし、多分社会科教師ね! ジャガーの勘!

幕間の物語(女性鯖)

マシュ「そこは……ぼろぼろになっていますが。

もとは学校だったようですね。」

イシュタル「ふぅん。学校、ね……。」

エミヤ「……何か思うところがあるのかね?」

イシュタル「——別に。

ないわよ。何もない。

そういうアナタは?」

エミヤ「そちらと同じだ。

特に、これといった感想はないよ。

イシュタル「……そう。

ところでアナタ、ここに来てからさらに私に遠慮がなくなった気がするけど。」

エミヤ「遠慮はない方がいいだろう。

所詮は同じマスターに召喚されたサーヴァント同士だ。

英霊としての格を気にして、連携が取れないようではそれこそ三流のそしりを受けるだろう?

まあ、日本という事で気が緩んでいるのは確かだ。

フランスやイギリスより馴染みが深いのでね。」

イシュタル「むー。

なーんか、調子狂うわね……。」

ジャガーマン「一方、私は絶好調なのであったー!

まるでこの地が私に力を与えてくれているよう!

つまりここで私に二つ名をつけるなら、冬木のジャガーと……ん?

なんかバリバリ違和感ニャ。

でもまあいいや、私は一向に構わんッ!

さあ、さあさあ!

ついてらっしゃいみんな、信頼100%を乗せた私の背中を追いかけてきてニャ!

なんと正しく自然な形! ヒューウ!」

ダ・ヴィンチ「今回の件で一番鼻が利いてるのは彼女のようだね。

それで、目的地はこの学校跡地を抜けた先なのかな?」

ジャガーマン「…………。

質問にあえて質問で返す、それが今日のジャガースタイル。

ところで皆々様はジャガーの嫌いなものをご存じかな?」

「ライオン……かな」

ジャガーマン「グラシアス!

よくぞ見抜いた!」

マシュ「(見抜くも何も、自分で言っていたと思うのですが……)」

ジャガーマン「同じネコ科でもなーんかタマシイ的にわかりあえないんだよねぇ。

見てるだけで同じ食卓のごはんが奪われる気配がするっていうかー。」

エミヤ「…………で、それがどうしたと?」

ジャガーマン「うむ。

それをふまえつつそこの瓦礫の角を曲がってお進みください。」

「ライオン顔の——キメラ!」

ジャガーマン「やっぱいたかー。

こりゃ気合い入るわー。

そしてやはりジャガーの鼻は正しかったッ!

見よ、あのジャガーの天敵、食卓の競合相手達の中心を!」

マシュ「この反応……巨大ゴーストです!」

ジャガーマン「あの陰気なアレが元凶に違いないニャ。

ノッポだし学校跡にいるし、多分社会科教師ね! ジャガーの勘!」

ダ・ヴィンチ「いやあ、いきなりボスっぽい奴と接触したねぇ。

野生の勘が利きすぎるのも困りものだ。」

マシュ「し、しかし……出会ってしまったからには、やるしかありません!」

イシュタル「はぁ、やれやれだわ……

正直、この特異点の空気はめちゃくちゃ癪に障るんだけど……

その中でも群を抜いて気色悪いわね、アレ。

ただの残滓如きが、まさに亡霊じみた妄念で街を犯している——

ええ、見ているだけで吐き気がするわ。」

エミヤ「ふむ。

そう言えば君は愛と戦の女神だった。

犯し方には一家言あるといったところか。

しかし今さらだが、戦と愛が両立するとはね。

よほど逞しい倫理観をお持ちのようだ。」

イシュタル「ちょっと何よ、何か文句あるの?

当てるわよ神罰!?」

ジャガーマン「待ちなさーいキミたち、今なんかイヤラシイこと言ってなかった?

不純異性交遊は駄目、なぜなら私が悲しい!

どうしてもというならこの私を倒してから!

『いつのまにか大人になっていたのね……』イベントは必須である!」

マシュ「す、すみませんが、戦闘に集中してもらえませんかっ!

マスターの身の安全が第一です!」

ジャガーマン「もちろん、すべきコトを忘れたわけではニャイ!

さあ行くぜよエミヤん、あとなんか派手な女神!

我々初めての共同作業で勝利を掴むのダ!」

(戦闘後)

マシュ「敵性反応、撃破を確認。

ふぅ……。

(……戦闘中も騒がしかったです……)」

ジャガーマン「正義は勝つニャ!

そして冬木には平和が訪れたのであった……まる。」

イシュタル「平和ねぇ。

相変わらずの瓦礫の街だけど。」

エミヤ「そして人っ子一人いない街だ。」

ジャガーマン「でも——

それでも、私たちが、守ったんだよ。

この冬木って街を。

それってなんだか、わりと気持ちのいいことじゃないかニャ?」

ジャガーマン「今は壊れてても。

正しくまたここから始まるのなら、まあいいじゃニャい?」

マシュ「そうですね。

この特異点の残滓がどうなるかはまだ判らない事も多いですが——

意味はありましたよ、きっと。」

ダ・ヴィンチ「ああ。

お疲れさまだ、藤丸君。

野生に導かれた突発的な事件だったが、無事に終わってなによりなにより。」

ジャガーマン「さー、帰ってお茶会の続き続き!

美味しい紅茶とお茶請けを用意するニャー!」

マシュ「(この方は多分……

また、自分が猫舌な事を忘れているようです……)」