酬われぬ場に幼子を置かんとする能無しぶり——もはや生きるに能わず。永劫の闇の中に消え去るが良し。

幕間の物語(男性鯖)

子供達「ふえーん……、おうちに帰りたいよう……。」

人さらい「オラッ、きりきり歩け、クソガキどもが!!

ベソベソ泣いてんじゃねえ!

何が不満なんだ?

食うに困ったテメェらをオレたちが食わせてやろうってんじゃねえか。

せいぜい仲良くやろうや?

使い走りの殺し屋として大事に育ててやるからよ!」

マシュ「そこまでです!!

子供達を解放しなさい!!」

人さらい「チッ!! しゃらくせぇ!!

まとめて始末してやらぁ!!」

(戦闘後)

マシュ「盗賊団、潰走しました。

残ったのは貴方だけです。

投降してください。」

人さらい「く、クソッ!!

こうなったら……!!

おい、コイツが目にはいらねぇか!!」

子供「うわぁあああん!!」

マシュ「人質!? なんて卑劣な……!!」

「卑怯だぞ!!」

人さらい「ケッ、好きなだけわめいてろ!!

じゃあな……!!

オラッ!! 行くぞ!!

(視界が真っ暗になる)

なんだ!? 松明が消え……!?」

ハサン「『妄想心音』」

人さらい「なっ!? ぐ、ぐぇっ……。」

ハサン「愚か。あまりにも愚か。

子供を盾にした事ではない。

子供をさらった事でもない。

才能の在り無しさえ計れぬ者が暗殺者を育てようとは、これほど愚かな事はない。

その子供に殺し屋は務まらぬ。

酬われぬ場に幼子を置かんとする能無しぶり——

もはや生きるに能わず。

永劫の闇の中に消え去るが良し。」

マシュ「ハサンさん!!」

子供「ふえーん!! 

怖かったよぅ……!!」

「よしよし、怖かったね。ハサンのおじさんが助けてくれたぞ」

子供「…………おじさんが?」

ハサン「——。

主殿、主命は果たしました故、私めはこれにて。」

マシュ「ハサンさん……

今回の依頼、あまり気が乗らなかったのでしょうか……」

ロマニ「……まあ、彼もある意味、さっきの盗賊たちと近い分類のサーヴァントだからなあ……

ボクらの思う人助けと、彼が思う人助けは別のものなのかもしらないね。」

子供「……あの、お姉ちゃん。

さっきのおじさんとトモダチ?」

マシュ「は、はい。

トモダチ……のようなものです。」

子供「ならお礼を言っておいて。

白い顔のおじさん、ありがとうって。

うまく言えないんだけど、あのおじさん……

すごく、すごく怒ってくれたみたいだから……」

マシュ「——はい、わかりました。

かならず伝えておきますね。」

ロマニ「あ、藤丸君、ネロ陛下がこの間のお礼がしたいってさ。今繋ぐから。」

ネロ「おおっ!! 藤丸!!

先日の件は実に良くやってくれた、褒めて遣わすぞ!」

「だってさ、ハサン……、ハサン?」

ネロ「うむ、そのハサンとやらには実に助かっておる!!

あれから毎日のように、盗賊やら人さらいやらをひっ捕らえてきてくれてな。

おかげで、我が愛するローマの犯罪率はうなぎ下がりだぞ!! 余は嬉しい!!」

ロマニ「え!? あれから毎日……?」

マシュ「そういえば、あれからハサンさん見かけませんね。

まさか、あの後ずっと犯罪者狩りを……!?」

ロマニ「……ますます分からないな……

あのハサン、もしかして根は善人なのか……?」