…あーうるさい。これだから夢とかロマンを求める男はダメなのよ、ロクデナシなのよ。

幕間の物語(男性鯖)

メディア「そろそろ終わりね。

アーチャーが詠唱を開始したようですし。」

エジソン「ようし、このタイミングだ!

クー・フーリン君!」

クー・フーリン「おお!

戦いが始まっちまえば、関係ねぇ!

『ボルク・ブレイカー』行くぞ!」

エジソン「『エジソン式ボルク・ブレイカー』だ!

そこはよろしく!」

クー・フーリン「はいはい『エジソン式ボルク・ブレイカー』!」

エミヤ「では久しぶりに使わせて貰おうか!

『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

マシュ「ええっ!?

エミヤ先輩も盾型の宝具を所有していらっしゃったのですか!?

さ、参考にします!」

エジソン「さあ、どっちが勝つか!

もちろん我が『エジソン式ボルク・ブレイカー』が勝利すると私は信じているがね!

あらゆる魔術を打破するあの刀身ならば、如何なる盾型宝具も貫けよう!」

メディア「え、無理よそれ?

だって私の宝具って、サーヴァントには効いても宝具には通用しないもの。

まして、防ぐことを目的とする盾なんか貫通するのはちょっと難しいわね。」

エジソン「何と!?

根本の点で私が勘違いをしていたと!?

すると、この場合は——。」

(何かが折れる音)

クー・フーリン「折れたぁ!?」

マシュ「溶接したルールブレイカーが弾かれました!」

クー・フーリン「あーーーーー!?」

マシュ「クー・フーリンさんの頭に……頭に跳ね返ったルールブレイカーが……!?

ど、どこかで見た光景です!」

「アルトリウムだ!」

マシュ「それです!」

エジソン「牙風(がふぅ)、溶接が甘かったか!

エミヤ君の盾はルールブレイカーで簡単に貫けると思ったのだが!

さすがに真っ向から直撃すれば、かのロー・アイアスには一歩譲るか……!

失敗だ……実験は失敗だー!」

クー・フーリン「そんなコトより取ってくれませんかねぇ!?」

メディア「はいはい。よいしょっと。」

クー・フーリン「ぐぅ……。

頭は痛ぇし盾は壊せねぇし……。

手前の幸運が低いことが、これほど恨めしいと思ったことはなかったぜ……。」

マシュ「いえ、幸運値とは関係ないと思います。

今回の原因はその、無謀な試みに他ならないのでは。」

エジソン「やはり宝具を改良するのは無謀だったのだろうか……。

折角藤丸君に召喚されたにもかかわらず、これでは役立たずのままだ……。」

マシュ「エジソンさん……。」

エミヤ「いえ。

諦めるのは早いのではありませんか、Mr.エジソン。

発想は決して悪くない。

何しろルールブレイカーは掟破りの契約破戒。

上手く直撃すれば、如何なるサーヴァントをも契約という鎖から解き放てる代物です。

……なので。

例えば、赤原猟犬(フルンティング)と組み合わせるというのはどうでしょう。

あれは一度嗅ぎ付けた相手を追跡する、因果逆転とは異なる形式の宝具ですよ。」

エジソン「おお、分かってくれるかエミヤ君!」

エミヤ「分かりますとも。

武器の改造や改良は私の得意分野ですので。」

マシュ「なぜかエミヤ先輩がこれまでのとは違う口調です!」

「むしろこっちの方が自然じゃない?」

メディア「そりゃあそうよ。

あの坊や——いえ、あのキザ男はもともと礼儀正しい性格だもの。

色々あって性格がねじくれて悪役ぶってるだけよ?」

エミヤ「はいそこ、陰口は本人のいないところで!」

エジソン「おおう……エミヤ君の言う通りだ!

一度の失敗で挫けてはいられないな!

それではカルデアに帰還次第、その辺も含めて今後のプランについて話し合おうじゃないか!」

マシュ「……マスター。

私たちは、組ませてはいけない二人を組ませたような気がします。」

「見なかったことにしよう!」

マシュ「先輩も現実から逃避しようとしています!

しっかりしてくださーいっ!

ともかくマスター、覚悟してください。

エジソンさんはまた、必ず、確実に。

ヘンな提案をしてくると思います……!」

エジソン「よーし、それならこういうのはどうかな!?

変形合体機能とか、やはり燃えるのだが!」

エミヤ「やはり天才か!

しかし無理なジョイントでは結合部分が弱くなるのでは!?」

エジソン「バッカ、そのあたりはむしろ格好よくするチャンス!

ボルトやら装甲板やらでボリュウムアップ、合体前の二倍の大きさになるのだ!

玩具として馬鹿売れの予感だぞぅ!」

エミヤ「マイナスをプラスに変える発想……!

おお、貴方こそまさに発明王……!

いいな、かなりいいぞ!

ならばこうしてはどうか!」

メディア「……あーうるさい。

これだから夢とかロマンを求める男はダメなのよ、ロクデナシなのよ。

やっぱり一見枯れてて、でも落ち着いた所作の大人の男性が理想像よね。」

クー・フーリン「どうでもいいですけど、早いとこ治療してくれませんかねぇ……?」

マシュ「すいません、忘れてました!

あ……先輩!

忘れていたと言えば、そもそもエジソンさんの宝具強化はどうなったのでしょう!?」

「忘れてた!」

フォウ「フォウフォーウ。」

マシュ「フォウさんが『だめだこりゃ』と締めてくれた気がします!」