「我が智慧の宝具、『親指かむかむ智慧もりもり』の力があれば—— どんな謎もたちまち分かってしまうんだが、それじゃあつまらんだろ?」

幕間の物語(男性鯖)

ロマニ「わざわざ1世紀に来たのはなぜだい?

修正されつつある古代ローマの時代で、しかも、わざわざガリアあたりに赴いたのは——」

フィン「ガリアに用がある訳ではないんだがね。

エリンの危機を感じたもので、つい、足が向いたのさ。」

ロマニ「エリン……アイルランドが?

ああそうか、ガリアに来たんじゃなくて、キミはアイルランドに近付こうとしているんだね。」

フィン「そうさ。

そして、まあ、正解というか何と言うべきか。

こちらの接近に気付いてか、あちらの方から出向いてくれたようだぞ?」

マシュ「敵性存在を確認!

先輩、来ます……戦闘指示をお願いします!」

「正面突破だ!」

マシュ「はい、マスター!」

(戦闘後)

ロマニ「第一陣の撃破を確認!

だが、すぐに次が来るぞー!」

マシュ「巨大な“手”は初めてではない、ですが——

妙な感じがします、先輩!」

「獣人を率いていたような? フィンを狙っている?」

フィン「ああ、この感覚は実に久しいなあ。

未だ騎士団の皆を率いることもなく旅していた頃だよ。

私は——私は!

ただひとりの戦士として邪悪に立ち向かった!

無辜の人々を惨くも殺し尽くさんとするモノを!

そうとも、私は!

おまえたちを知っている!

——来い!」

マシュ「ま、まだ来るんですか!?」

???「Guuuu……!」

ロマニ「来たぞ、第二陣だ!

いや……再生したのか!?

さっきより数が多い! 注意して!」

(戦闘後)

フィン「……ふむ。

こんなところかな。

無事、戦闘終了という訳だ。

これで私が感じていたざわつきも収まったよ。」

マシュ「巨大な手……

あれが、あなたが感じた危機なのですか?」

フィン「ああ、うん。

まあそういうことになるのかな。」

マシュ「あれはこれまで幾度も遭遇した不明の敵性存在です。

正確なデータは、なくて——

ですがあなたは、何か知っている口振りでした。

もしかして……心当たりが?」

ロマニ「ボクも聞きたいな。

そうそう、いかにも何か知ってる口振りだったよ!」

ロマニ「えっ、無視?

ボクの言葉無視?」

マシュ「お願いします、フィンさん。

もしも知っていることがあるのなら、隠さずに……。」

フィン「……麗しきご婦人にそうも熱く見つめられては、私も口を閉ざし続ける訳にもいかないか。」

ロマニ「あっそういう……ことですか……。

ほんとにボクは無視……。」

フォウ「フォウ、フォーウ……。」

フィン「とは言え、これはただの勘なんだ。

はっきり口にしてしまうには根拠がなさすぎる。

栄光なりしフィオナ騎士団の団長としては、ご婦人を前にしてそんな無様を晒すのも憚られる。

だから少し時間をくれないか。

確信を得られた時には、必ずきみに伝えてみせよう。」

マシュ「……先輩。」

「待つしかなさそうだ」

マシュ「……そうですね。

わかりました、フィンさん。」

フィン「まあ、我が智慧の宝具、『親指かむかむ智慧もりもり(フィンタン・フィネガス)』の力があれば——

どんな謎もたちまち分かってしまうんだが、それじゃあつまらんだろ?」

ロマニ「つまらんって、ええ!?

全部分かるなら使ってよ……!?

魔術王の思惑とか、ほら、色々あれこれ知りたいことはあるんだしさ! ね!?」

フィン「はっはっは。

どうせ、そのあたりは見通せないよう仕組まれているさ。

巨大な手にしてもね。」

ロマニ「ぐっ……

あ、あとその変な名前絶対嘘だろう!

絶対違うよね!?」

フィン「そんなことよりも、マシュ。

いいかい?」

マシュ「はい、何でしょう?」

フィン「待たせると言ったが、待たなくても話せる話も幾らかあるんだ。うん。

だから詳しい話をゆっくりと、マイルームで行うとしよう。

きみも私に興味津々だろう?」

「その部屋、あなたの部屋じゃないですよね」

フィン「……そうだな。

よし、藤丸も一緒か。それもいいだろう!」

マシュ「あ、あの!?」

ロマニ「やれやれ。

元気なひとだなあ。

でもそのバイタリティ、見習いたいぞ……!」

フォウ「フォウ〜〜〜。」