「ゆくぞ、おかしなネコがこの部屋に帰ってこんうちに! ごーごー!」「(…やっぱり、武則天さんはよっぽど猫が苦手なようですね…)」

幕間の物語(女性鯖)

「いきなり激おこ!? よくわかりませんがすみません陛下!」

武則天「む、とりあえず平身低頭とは立場をよく弁えるおる。

褒めてつかわすぞ。

だが今は貴様が問題なのではなーい!」

マシュ「ど、どうしたのですか武則天さん?」

武則天「不届き者じゃ! 不届き者がおる!

これを見ろ!」

マシュ「ええと、これは……手紙ですか?」

武則天「見てのとおりである!

不届きで不埒で不敬で、ぐぬぬ、読み返すだけで、むかー!」

マシュ「これは……漢字、でしょうか?

すみません、わたしにはよく……。

あ、先輩は漢字圏の出身でいらっしゃいますよね。

何が書いてあるかおわかりですか?」

「(達筆すぎて全然読めない)」

武則天「なんじゃ読めんのか。

俯いて首を傾げるだけの小動物がごとき様、爬兎(ばーとぅー)の名を与えよう。

……というか、とすると、となると!

妾が改めて言わねばならんのか?

ええい、腹が立つ、手間がかけさせおって!」

マシュ「お手数ですがお願いします。

ここにはどんな事が書いてあるのですか?」

武則天「頭から一言一句を読んでいくと妾も憤死しかねん故、大雑把に説明するとじゃな……

ここにはとんでもない妾への悪口が書いてあるのじゃ!」

マシュ「!?」

武則天「やれ幽霊嫌いの小心者だの、ネコ嫌いのお子様だの!

嫌いでも苦手でもない、ただ、こう、好きではないというだけなのにな。

ネチネチと馬鹿にしてきておるのだ!

ぬうう、やはり思い出すだけでまた腹が立ってきた……!

そして問題はここからじゃ。

文面どおり、このたわけた手紙の送り主はどうにも妾の事が嫌いと見える。

悪口だけでは飽き足らず、決着をつけよう、とも書かれておるのだ。

ご丁寧にここに来いと座標が記されておる。」

マシュ「……行かれるのですか?」

武則天「無論である!

女帝である妾にこのような侮弄、けっして許すわけにはいかぬ。

罰を与えねばならぬ。

そこのマスター、爬兎と一緒にな!

だから迎えに来たのじゃ!」

「な、なぜでしょう!?」

武則天「この手紙にわざわざ『マスターと一緒に来る事』と書かれておるからのう。

決闘の見届け人のような意味合いであろうか?

このような大罪人の指示に従うのは癪ではあるが、連れていかねば奴は姿を現さんかもしれん。

大事の前の小事というやつじゃな。

なに、やつを目の前に引きずり出しさえすればそれまでじゃ。

自らのしでかした愚行の重み、妾ディスり罪という第一級絶対に許せん罪に相応しい刑罰を、その身体にこれでもかというほど刻み込んでくれる……!

くっふっふー!

それっ、ゆくぞマスター。

ついでにマシュといったか、貴様もじゃ!」

マシュ「……拒否権はなさそうですね。

わたしもお付き合いいたしますので、なんとかこう、平和的な着地点を目指してみましょう、先輩……!」

武則天「あ!

ところで怒りのあまり忘れておったが、あのふぉうふぉうネコはおらんじゃろうな!

油断しているところに出てこられては心臓が止ま……もとい、思わず皮を剥いでしまうぞ!(きょろきょろ)」

マシュ「フォウさんがネコかどうか、という問題には相変わらずわたしも答えを持ち合わせていませんが……。

そう言えば今日はまだ見ていませんね。

どこか別の場所で遊んでおられるのでしょう。」

武則天「そうかそうか、ならばよい。

できれば永遠に妾の前には現れてほしくないものじゃ。

では改めて……

ゆくぞ、おかしなネコがこの部屋に帰ってこんうちに!

ごーごー!」

マシュ「(……やっぱり、武則天さんはよっぽど猫が苦手なようですね……)」