うまい目が出る時もあれば、まずい目が出る時もある。人間はみんなそんなもんだ。だからまあ、ほら、あれだ。失敗してもいいんだ、藤丸。

幕間の物語(女性鯖)

ドレイク「お、戻って来たかい。

それで首尾の方は?」

黒髭「別に面白いコトはなかったでござる。

もう拙者、徹夜したのに新刊得られず、みたいな。

トマスの野郎、面白いコト何も言わねえし。

ドウティという名前だけは評価できますが!」

マシュ「………あの、ドレイク船長……」

「実は……」

(説明後)

黒髭「えー。それ言っちゃうのー?

拙者たちだけの秘密にしたかったナー。」

ドレイク「そうかい。

まあ、そんなこったろうとは分かっていたけどね。」

マシュ「ドレイクさん……」

ドレイク「だが世界一周はもう決めていた事だ。

その決意を翻したら、アタシがアタシでなくなっちまう。

その結果、親友が死ぬことになっても構わない。

アイツが裏切り者であろうがなかろうが、邪魔をしたのなら蹴散らすだけだったのさ。

今のアタシはトマスの事情を知ったアタシだけどね、生前のアタシがこの話を聞いていても、やる事は同じだったよ。」

「じゃあ、どうしてこんな事を?」

ドレイク「アンタに知って欲しかったのさ。

善いことだけが人生じゃないってね。

人生にはこんな理不尽ばかりだ。

頼りになる友人が敵だった事もあれば、殺したいほど憎いと思った相手が、実は自分が一番尊敬する仕事をしていた本人だった、とかね。

『星の開拓者』なんて持ち上げられちゃあいるが、その中身はアンタたちと変わらないんだよ。

うまい目が出る時もあれば、まずい目が出る時もある。

人間はみんなそんなもんだ。

だからまあ、ほら、あれだ。

失敗してもいいんだ、藤丸。

アンタの肩には大きなものが乗っちゃあいるが、それを落としたところで決定的に終わる訳じゃあない。

まわりにいる奴らがなんとかするかもしれない。

あるいは、荷物を落としてもアンタはその分、まっすぐに歩けるかもしれない。

なーんで、気楽にやればいい。

人生はコイントスの表と裏さ。

たまたま。

たまたま、友人が裏切る事もあれば、敵を愛する事だってある。

まあ、トマスとの死別はかなりキツかったけどね。

そういうのも後で、笑ってやりすごせれば一人前さ。

なに、頭にきたらさんざん悪口を言えばいい。

先にいっちまったヤツを笑い飛ばせるのは、生者だけの特権だからねぇ。」

テスラ「ふむ。

キャプテン・ドレイクの信条は理解できた。

では、この時代にもう用はないのかな?」

ドレイク「ああ、ないよ。

ここはあくまでついでだ。

教訓じゃ腹は膨れないだろ?

本命は次さ。

期待しとくれ、とっておきの場所に案内するからさ!

うまくいけばお宝を山分けってね!」

黒髭「なんと!

BBAのお宝というと——

ズバリ、使い回したコルセットですかな!?

ぽっちゃりなお腹をぎゅ〜〜〜っと締めた革製の戦闘服!

それは拙者も黙ってはおられ」

ドレイク「誰がつけるかんなモン!

アタシゃこのベルトだけで充分だっつの!」