ヘラクレス程のサーヴァントともなると『狂化』させるだけでも膨大な魔力を消費する。つまり普段は『狂化』のランクを下げて消費を抑えた状態で現界してるってわけ。

幕間の物語(男性鯖)

マシュ「よし、こちらはもう大丈夫ですね。

あっ!! あそこの女の子!!」

女の子「うえぇ〜ん……、お母さーん!!」

ロマニ「まずいぞ、バーサーカーは子供なんて目に入らない!

何とか止めないと!!

女の子「うわ〜ん!!」

「止まれ、ヘラクレス!!」

ロマニ「こ、怖くてモニターを正視できない……

藤丸君、今の女の子、やっぱり……

いえ、ドクター違います。

彼が狙ったのは後ろの……!!」

(消滅する音)

少女「うえ〜ん、怖かったよう……。」

マシュ「よしよし、もう大丈夫ですよ。

さあ、安全なところへ逃げましょう。」

ロマニ「……ほう。

女の子が助かってよかった。

そうか。

バーサーカーは敵意の大きいものを優先的に狙うのか。

だから——」

マシュ「ドクター残りの生存者は?」

ロマニ「ああ、もう周囲には敵性反応だけだよ。

むしろさっきよりピンチだよ。」

「やっちゃえ、バーサーカー!!」

(帰還後)

ロマニ「あ、藤丸君、この間のバーサーカーの理由がわかったよ。」

マシュ「……この間?

ああ、女の子を助けた時のヘラクレスさんですね。」

ロマニ「うん、それさ。

おかしいと思っていろいろ調べたらどうもヘラクレスにかかっている『狂化』はわりと弱いモノらしいんだ。

理性をほんの僅か残しうるレベルのね。

だからあの時、彼は残っていた理性のおかげで女の子への攻撃をせずに済んだってわけさ。」

ヘラクレス「…………。」

マシュ「そうなのですか。

でもなぜヘラクレスさんの『狂化』はそんなに弱いものなのですか?」

ロマニ「うん、『狂化』ってのはもともと弱いサーヴァントを無理やり強化するスキルなんだけど。

ヘラクレス程のサーヴァントともなると『狂化』させるだけでも膨大な魔力を消費する。

つまり、普段は『狂化』のランクを下げて消費を抑えた状態で現界してるってわけ。

まあ、藤丸君の魔力がそれほどでもないのも関係してるんだけどね。」

マシュ「つまり、ヘラクレスさんは本来の狂化状態よりもかなり弱体化しているという事ですか?」

ロマニ「それでも凡百の英霊とは比べ物にならないけどね。

というか、本来の『狂化』をさせたらと思うと空恐ろしいね。」

「今よりもっと強くなるのか」

ヘラクレス「…………。」

マシュ「………………でも多分ヘラクレスさんは、本来の狂化状態でもきっとあの女の子を助けていたと思いますよ。」

ロマニ「いやいや、さすがにそれはないでしょ。

バーサーカーだよ、バーサーカー。」

「ヘラクレスならきっとね」

ロマニ「そうかなぁ……。」

マシュ「ええ、きっと……!!」