「不出来な妹の不始末だもの、身内が受け持つわ。」「ええ本当、姉二人に手間をかけさせるなんて、相変わらずグズでノロマなダメ妹ね。」

幕間の物語(女性鯖)

マシュ「カルデアの戦闘訓練場ですね。」

エウリュアレ「ここなら思いっきりやれるわね。」

ステンノ「ええ。

私たちの大事なものを奪い、そして余計なものを加えた妹とマスターに、ちょっとしたお仕置きを。

言っておきますが、手加減はやめなさいメドゥーサ。

これは私たちの戦闘力の実験も兼ねているのだから。」

メドゥーサ「そ、そんなことを言われましても……!」

エウリュアレ「さあ、始めましょう。

正直、こんな形で妹と遊べるなんて、私達のほうこそちょっと新鮮な気分だわ♪」

(戦闘後)

エウリュアレ「……………………。

信じらんなーい!

ほんとになぐったー!」

ステンノ「ああ……

やっぱり私たちは嫌われていたのね……

ここぞとばかりに、キュートでスタイリッシュで現代伝奇風になった妹に倒されるなんて……」

メドゥーサ「ち、ちがいます、上姉さま、下姉さま!

手加減は駄目と仰ったので……!」

エウリュアレ「方便に決まってるでしょう。

察しなさいよ!

姉より優れた妹なんていていいわけじゃない!」

マシュ「あ……

メドゥーサさんのほっぺたが……

すごく伸びています……。」

ステンノ「……よく考えてみれば、魅了チャームをメドゥーサに撃っても意味はなかったわね。」

メドゥーサ「い、いえ!

くらりとしました!

姉さまたち、その、かわいすぎて……

すごかったです……。」

ステンノ「まあ。

どの口であなたが言うのかしら。

この口? この口ね?」

マシュ「あ……

今度は逆側のほっぺも……。」

エウリュアレ「というか——

やっぱり私たちの戦闘力なんて、たかが知れているわね。」

ステンノ「ええ。

やはり乱暴で能動的な肉体労働はメドゥーサの領分でしょう。」

メドゥーサ「何かがあれば、姉さまたちの手を煩わせることなく、私がなんとかするつもりですが——

すみません。

この小さな身体では、どこまでそれができるか……」

ステンノ「まぁ。聞いた、エウリュアレ

メドゥーサったら、女神的可愛さをゲットした事を堂々と認めたわ。」

エウリュアレ「それって、バイトをサボったらお金がもらえた、みたいな話じゃない?

あってはならない不公平だと思うわ。」

ステンノ「喜ばしい事だけど、それはそれとして、どうしても認められない姉の立場があるわ。

とりあえず、その小ささだけはどうにかしましょう。

私たちと同じぐらい小さいなんて、困るでしょう?」

マシュ「気持ちは分からなくもないのですが……

それは、どうしようもないことなのでは……。」

エウリュアレ「…………………。

あ、そうだ。

なんだか私最近、けっこう大きな奴と一緒にいた気がするわ。

私たち三人で並んでいるから悪いのよ。

比較対象にもっと大きな奴がいれば、メドゥーサの不愉快な小ささも目立たなくなるはずだわ。」

ステンノ「いい考えね。

でも、そんな都合のいい英霊かたがいるかしら。」

エウリュアレ「まっかせて!

せっかく訓練場にいるんだし、確かこれを、こうして、こう……と。」

マシュ「あっ……え、エウリュアレさん!

それは訓練プログラムの起動装置ですけど……!」

エウリュアレ「知ってるわよ。

とりあえず大きな奴を出して試みるの。

さすが私、可愛いだけじゃなくてかしこい♪

大きさは勿論MAX……難度?

よくわかんないけど、スーパースパルタモード、と。」

マシュ「あ、あの……!」

エウリュアレ「これでよし、と。えい♪

……あれ?」

ステンノ「エウリュアレ

大きいのは大きいのだけれど、これは少し大きすぎではないかしら?」

???「————!!!!!」

マシュ「適当なパラメータ入力のせいか……暴走気味のようです!

リミッターなしで襲ってきます!」

メドゥーサ「消えなさい……!

姉さまたちに、手は出させませんっ!」

(戦闘後)

メドゥーサ「っ……ふぅ……なんとか、倒せました。

……姉さまたちは……。

ああ……よかっ、た……。」

(倒れる音)

マシュ「メドゥーサさん!?

大変です、ダメージのせいで倒れて……!」

「医務室に運ぼう」

ステンノ「私たちより先に倒れて。

なにをやり遂げた顔をしているのかしら、この子。」

エウリュアレ「…………同感だわ。

満足げな顔してんじゃないわよ。」

マシュ「あ、あの、怪我人なので、ほっぺを伸ばすのはあとにしてもらってですね……。

とりあえず医務室に運びたいと思います。

すみませんが退いてください、わたしが——」

ステンノ「結構よ。

不出来な妹の不始末だもの、身内が受け持つわ。」

エウリュアレ「ええ本当、姉二人に手間をかけさせるなんて、相変わらずグズでノロマなダメ妹ね。

マシュが運んでしまったのでは、目が覚めたときに私たちに迷惑をかけた事に気付かないかもしれないでしょう?

恩を売るために、いつまでも自分は姉以下の存在だと刻み込むために、ここは私達が運ぶわ。したくないけど。」

マシュ「(あ……ぴったり横に並んで……

二人で一緒に、メドゥーサさんをおんぶしています……)」

メドゥーサ「ううん……ねえ、さま……。」

ステンノ「……一つだけ、メドゥーサがこんな姿になってよかったところがあるとすれば。」

エウリュアレ「ええ、そうね。

図体がでかければ、こんなふうにして二人で運べはしなかったでしょうね。」

ステンノ「……その場合、どうしていたかしら……?」

エウリュアレ「……多分、酒樽のように床を転がしていたと思うわ……。」

(移動する三姉妹)

マシュ「……先輩。

ステンノさんたちのやりとりは、見ていてハラハラすることもありますけど——

それはきっと、そうやっても自分達の間には絶対に崩れないものがある、と確信しているからなんでしょうね。」

「絆があるんだね」

マシュ「ええ。少しぐらい姿が変わっていたとしても、家族である事はずっと変わらない——

やっぱり彼女たちは、とても仲の良い三姉妹だと思います!」