さて、ランスロット殿。この劇においてあなたの役割は、分割です。円卓を分割して全てを見送り、その行く末を伝える役割を背負った者。

幕間の物語(男性鯖)

——ブリテンは終焉した。

何もかもが殺し合い、凄惨な終わり。

そして都合よく、私は生き延びた。

全てが生贄になった。

騎士王、ガウェイン、モードレッド、ケイ……。

マーリンは楽園に逃げた、いやあれは追われたのか?

円卓は崩壊した。

白亜の城は異国となった。

だが、私は生き延びた——

生き延びてしまった。

死して英霊の座へと昇華され、サーヴァントとなって第二の生を得た今でも、己の領地で生き足掻いているような感覚がある。

シェイクスピア「——これは、たとえばの話ですが。

ブリテンの終焉を一つの演劇といたしましょう。

……ああいや、怒らないでいただきたい。

吾輩、劇作家であるため喩え方がこれしか思いつかないのです。

終焉の役割はモードレッド殿でしょう。

あの叛逆の騎士こそ、終焉をもたらすもの。

かの騎士は叛逆者全てを引っ張り回し、ブリテンを真っ二つにし、円卓を破壊し——。

作品の結末を与えたのです。

そして生贄の役割はアーサー王。

……ですから怒らないでいただきたい。

どうあれあの方が生贄になったのは、紛れもない事実でしょう。

ブリテンの悲劇、その主軸となる者。

観客はそれでも凛としたあの騎士王の姿に涙するわけです。

いやもしかすると、結末はまた別かもしれませんが、それは吾輩では思いつかないこと。

さて、ランスロット殿。

この劇においてあなたの役割は、分割スプリットです。

円卓を分割して全てを見送り、その行く末を伝える役割を背負った者。

ただ一人傍観者であるが故に、誰よりその悲劇を狂おしく眺める者。

あなたは騎士道を体現し、騎士は決して滅びなかったと伝え続けなければならなかったのです。

それができたかどうかは——

あなた自身がよくご存知では?」

ランスロット「なるほど。

劇作家らしい、容赦のなさだな。

……そういう意味では、私は死に損ないか。

忌々しいが礼を言おう、シェイクスピア。」

シェイクスピア「ええ、ええ。

ふと漏れたあなたの悩みを聞きつけ、作家らしく解体してみましただけですからね!

解体ついでですが、一つ協力していただけませんか?」

ランスロット「私に可能なことで、かつマスターが認めるのであれば。」

シェイクスピア「それでは旅立ちましょう。

我らがマスター共々、霧の都ロンドンへと!

ランスロット「——ロンドンへ?」