なんかの間違いで英霊扱いされてますよ? だがオレは反骨心で動いていただけの殺人者でね。別に、何かを救ったワケでもないんだよ。

幕間の物語(男性鯖)

ロビン「静かに、静かに……

あー、今度も当たりか。

こっちは当たってほしくなかったけどなあ。」

マシュ「?

当たってほしくなかった、ですか?」

ロビン「ああ。

このあたりはさっきとは逆に、生活の跡がちらほら見えてね。

あちらさんもプロだ、うまく隠してはいるが……

ほい、3、2、1、ゼロ、と。」

兵士「ぎゃあぁぁあああーーーーー!

トラップだ、落とし穴があるぞ!?」

斥候、何をしていた!?

ぐああ、底に牛糞をまぶした槍の穂先があぁあ!」

マシュ「肉を裂くような兵士の悲鳴……!

ロビンさん、あれは!?」

「くそ、どう見てもボーナスキャラじゃない!」

ロビン「街を襲うつもりで野営を組んでいた連中だよ。

ほら、こっちはこっちで重要でしょ?

ここで片付けておけば街に被害はでない、オレらの居場所を敵さんに知られる事もない。

連中の言う通り、斥候は戦いの基本にして最重要要素なワケ。

ボーナスもいいけど地道な索敵もしっかりってコト。

そのあたり、肝に銘じておけよマスター?」

マシュ「そ、そうですね、ロビンさんの言う通りです!

こっちも重要です!

いえ、こっちの方が重要です!」

「チクショウ、やるぞマシュ!」

マシュ「了解——

このぬか喜びで舞い上がった気持ちを怒りに変換させます、マスター!」

ロビン「おお、勇ましいこと。

じゃあこっちはテキトーに。

ゆるーくいきますよ、ゆるーくね。」

(戦闘後)

マシュ「……ふう。

終わってみれば森をぐるりと一周する大冒険でした。

でも、今日は大きな成果がありました。

戦闘はもちろんですが、ロビンさんの活動です。

こうして人知れず、街の平和を守ってくれていたのですね。」

「うん。ロビンフッドは立派な英雄だ」

ロビン「あー、いやあ、それは止めてほしいですわー。

オレゃあ死んでも英雄なんてもんじゃねえですよ。

だいたいオレ、街の人間なんて記憶してないし。

あの場所が居心地いいから自衛していただけだし。

基本、街を襲おうとしていた兵士たちと大差ないんスよ、オレ。

趣味嗜好が違うだけ。」

マシュ「……あの。それは、どういう……」

ロビン「……んー、まあ、あれだ。

少年少女の夢を壊すのもどうかと思ったけど、この際だから言っておくか。

アンタらは人類を救うとか言ってるけど、オレには話が大きすぎて実感わかないのよ。

そりゃあオレはサーヴァントですよ?

なんかの間違いで英霊扱いされてますよ?

だがオレは反骨心で動いていただけの殺人者でね。

別に、何かを救ったワケでもないんだよ。」

「でも、実際に村人を救っている」

ロビン「そりゃ結果論だ。

オレがひとりで空回りした結果、一年か二年だけ村が救われただけの話さ。

オレは確かに領主の軍勢と戦ったが、徹頭徹尾、救いたい人間の顔を思い描いていたワケじゃない。

わかる?

基本的に人でなしの卑怯者なの、オレ。

だからマスターも気をつけるコト。

外見がいいからって気を許すのは危ないぜぇ?

オレはいざとなったらケツまくる臆病者だからさ。

んじゃ、狩りも終わったしオレはこれで。

森でゆっくり休むとしますわ。

戦いになったら遠慮なく呼んでくれ。

仕事だからな、どんな無茶も受け持つぜ?」

マシュ「……行ってしまいました。

でも先輩、やっぱりロビンさんは矛盾しています。

居心地がいいから街を守る、と言ったのに、眠りに帰るのは森の中です。

あの人は、その……

本当に大切なものから、あえて距離をとっているように思えます。」

「……そっか。きっと、大切すぎたんだ」

マシュ「マスター? それはどういう……

ああ、なぜそこでいい笑顔で街に戻るのですか!?

答えがわかったのならわたしにも教えてください!

せんぱい、せんぱーい!」