確かに我が拳は凶つ物だ。生前、周りからは散々な言われようであったが、連中はまさしく正しい。この血の滾りなくして、何が武術家かッ!

幕間の物語(男性鯖)

李書文「何たる僥倖、何たる幸運。

抑えられぬぞ、この血の滾り……!」

燕青「ははははは!

なるほどねェ、俺が現界した影響で何やら迷惑を掛けたようだ。

とはいえ、こうして召喚されてこうして向き合ったんだ。

——なら、やるしかねえよなぁ。

実在の武術家。

応とも。

斯様な機会はまたと……否……、2度とあるまい。

まさか、儂が伝説と立ち会えるとはな!」

燕青「……その虎狼のようにぎらついた眼。

なるほど、李書文に相違ねえな。」

マシュ「子供たちがいなくて良かったですね……。」

李書文「呵々。

確かに我が拳はまがつ物だ。

生前、周りからは散々な言われようであったが、連中はまさしく正しい。

この血の滾りなくして、何が武術家かッ!」

燕青「おーおー、バトルマニアはこれだから。

とはいえ、俺とて似たようなモノ。

冥土の土産に持っていくがいい、迅速苛烈の我が暗黒拳。

——燕青拳。

その身に受けてみろ!」

李書文「溌ッ!!

槍であれ素手であれ不足なし!

生涯かけて辿り着いた境地、いざ尋常に!」

(戦闘後)

李書文「滾る滾る!!

もっとだ、もっと見せてくれ!!

まさに凶拳!!

武とは彼方そこまで逝けるものか!!」

燕青「ははははは!

速度が足りないぞ、凶槍家!

一撃に全てを籠めるは大いに結構!

されど我らは木石に非ず。

そら、見切られた!」

ダヴィンチ「うーん、目まぐるしいにも程がある!

どちらが優勢なのかまるで分からない!」

李書文「血気盛ん、大いに善し!

神槍などと囃され、澄まし面をするにはまだまだ未熟よ!

だがまだ足りぬ、もの足りぬな!

神速の拳なぞ打ち砕いてこそ凶槍!

そうでなくては神槍の二つ名など、羞恥で名乗れん!」

燕青「そこだッ!」

李書文「何のッ!」

(戦闘後)

李書文「……ふむ、ここまでか。

槍の有利があるにもかかわらず、この始末とはな。

神槍の二つ名は捨てるべきか。」

燕青「やれやれ。

こちとら音に聞こえし天巧星てんこうせいだ。

その拳を貧相な槍でよぅ、躱すわ捌くわ受けるわ迎え撃つわ……。

直情的にすぎると思えば気まぐれに曲げやがる。

おまえさん、性格悪いだろ?」

李書文「それはそうだ、お主とてそうだろう。

拳と足捌きに性格の悪さが見て取れるとも。

天巧星てんこうせい、燕青よ。」

「「…………。」」

マシュ「手加減なしとかそういうレベルじゃなかったですよ……。」

李書文「いやいや、良い稽古であった。」

マシュ「………………稽古?」

李書文「うむ、稽古だ。

このまま加速すれば殺し合いだがな。

儂にはまだまだ足りぬものが山ほどある。

儂はこれから先の戦いでさらに槍を極めてみせる。

天巧星てんこうせい燕青よ、是非もう一度立ち合ってもらおう。」

燕青「ハハハハハ!

いいねぇ、これだから武術家って奴はたまらん。

いいともいいとも。

天巧の星に誓って、槍も拳も捌ききってやらぁ!

よし、それじゃ親交も兼ねてちょいと飲みに行くとするか!」

李書文「いや、酒場はダメだ。

竹林で碁でも打たぬか?」

燕青「……おまえ、趣味があまりにじじむさいぞ。」

李書文「酒に限らず、飲むのは苦手なのだ。

主に茶とか。」

燕青「ったく、しゃあねえな。

今日はそっちに合わせてやらぁ。

その代わり、次は俺の流儀に合わせてくれよ!

飲んで食べて歌って踊るだ!」

李書文「むぅ、仕方あるまい。

いや、歌と踊りは勘弁だな。」

マシュ「……これって、仲良くなったって事なんでしょうか?」

「きっとね」

マシュ「良かったですね、先輩。

同じ武術家同士、積もる話もあるでしょう。

それではおふたりの碁が一段落したら、レイシフトして、帰還ですね。」