もしも本当に——おまえたちの誕生に一役買えたのなら、姉と呼べる存在であるのなら…。私はそれをなんとはなしに嬉しく、誇らしく思うのだ。ブリュンヒルデ。妹よ。

幕間の物語(女性鯖)

アルテラ「ルーンの炎を繰り出してきた時は焦ったが、動きにキレが戻って来たようじゃな。

フォッフォッフォッ。

それでいい。

槍に迷いがなくなってきた。」

ブリュンヒルデ「アルテラアトリ様——」

アルテラ「…………うん。

本当にすまないな。戦乙女。

私はやはり、おまえの名と姿を憶えてはいない。」

ブリュンヒルデ「…………。」

アルテラ「けれど、遥か遠き……

今はひどく朧気な、巨いなる何かの欠片……

北欧の大神なる存在が何をどうしたかは知らないが、ともかく、もしも。

もしも本当に——

おまえたちワルキューレの誕生に一役買えたのなら、姉と呼べる存在であるのなら……。

私はそれをなんとはなしに嬉しく、誇らしく思うのだ。

ブリュンヒルデ。妹よ。

美しく生きた、戦乙女よ。

どうか、そんなにしょんぼりするな。

胸を張れ。

伝説によればおまえは悲しき最期を迎えたが、私は、ソレを美しいと思う。

まちがいなく命として生きたのだ、おまえは。

その生きざまは、私には、草原を駆け抜けるが如く映る。

だから、な。

そんなに恥じ入るな。」

ブリュンヒルデ「………………。」

アルテラ「神霊だろうが英霊だろうが、サーヴァントだろうが、時には不調もあろう。

困った時には皆を頼れ。

頼ってよいのだ。

厄介なサーヴァントをどれだけ抱えてもびくともしない、ずいぶん頑丈なマスターやカルデアの者たちだ。

多少寄り掛かったところで共倒れはすまい。

そうだろう、マスター?」

「もちろん!」

ブリュンヒルデ「……マスター……」

アルテラ「勿論、私もいる。

もっと話をする必要があるな。妹よ。

そんな風では、いつか此処カルデアにおまえの佳き人シグルドが来た時に——

ちゃんとその槍をアレできないかもしれないぞ?

それでは困るだろう?」

ブリュンヒルデ「…………………………はい。アルテラアトリ様。

ありがとうございます。

私、しっかりします。

しなくてはいけないんですね。

そうでした。

私、忘れてしまうところでした。

しっかりと。

しっかりと、いつかシグルドを、我が槍であいして——」

「殺さない殺さない!」

ブリュンヒルデ「……はい。

マスターの事は困らせたくはありません。

お役に立ちたいのです。

それも引き続き頑張ります。

ご迷惑をお掛けしないように、今度こそ気を付けます。

今後ははっきりとすべてをお伝えします。

塞いで、逃げたりはしません。

マスターさえよろしければ、ですが……」

「もちろん! これからも一緒に戦おう、ブリュンヒルデ」

ダヴィンチ「…………うんうん。

これでどうやら一件落着、かな?」

マシュ「はい。戦闘終了ですね。

シミュレーション空間の負荷設定を通常に戻します。

マスター、ブリュンヒルデさん、アルテラさん。

お疲れさまでした!」

ダヴィンチ「温かいコーヒーを淹れておいたから、みんなで一緒に戻っておいで!」

「了解! 戻ろう、ブリュンヒルデ!」

ブリュンヒルデ「——はい。マスター。

貴方の仰せのままに。」