散歩ついでに、私は世界を救うのだ。私は、新たなる時代を拓く星の英霊。神々がかつて果たした事柄の幾つかは我が責務。

幕間の物語(男性鯖)

テスラ「本来であれば——

私は、目にしたかったのだよ。

数多の叡智によって導かれし新たなる人類世界を。

二十一世紀なる地平の新たな地平の新たな輝きを、私の望んだ・・・・・電気文明華やかなりし新世界の在り方を!

召喚の折に多くの知識を私は与えられた。

そう、二十一世紀についても!

ああそうとも、私は歓喜した!

新たな世界の輝きした!

新たな世界の輝きを目にできると!

だが、哀しいかな!

世界は焼却されていたのだ——」

ロマニ「あの……すみません、ミスターテスラ、それってまだ続きますかね……。」

テスラ「電気はどこだ!

私が人類に与えた新文明の原動力、ゼウスの雷霆!

嗚呼、最も二十一世紀に近しい時代の中で特異点として文明が保たれているのが、まさか、まさか!

——勝手知ったる十九世紀ッ!!

更にはロンドン!!

忌まわしき召喚により現界したこの私が破壊せんとしたこの時代、この場所のみであるとは!」

マシュ「続くようですね。

ええと、ミスター、あの……よろしいでしょうか。」

フォウ「フォーウ、フォウ……。」

テスラ「これは我が業であるのか!

神よ——

いいや、果てにて輝く雷電よ!

私に斯様な試練を与えたもうというのか!

雷電よ! 雷鳴よ!

偉大なりし雷電実験を果たしたベンジャミン・フランクリンよ!」

「そろそろいいですか! ミスター・サンダー!」

テスラ「ノーだ。

もしも私に二つ名を与えるならば、そう、雷電博士ドクター・ライトニングと呼びたまえ。」

ロマニ「ドクター・ライトニング……。

雷電博士……。

か……かっこいい……!

な、何だろう、胸ときめく響きですねドクターライトニング!!」

マシュ「Dr.ロマン!?」

テスラ「ふうむ。

マスターたちには感謝しているとも。

世界を救うという使命の傍らで、こうして私の散歩・・に付き合ってくれているとは。

実に、痛み入る。

ならば私も応えねばなるまい。

一度は世界焼却の一旦を担いかけてしまった身だ、その償いは果たすとも。任せておきたまえ。」

ロマニ「ん? え?」

マシュ「ミスター・ニコラ・テスラ。

修正されつつあるこの時代に来たことに、理由が?

(先刻は、その、最も現代に近い時代に来たかっただけのようなことを言ってたような……)」

テスラ「無論。

この場所が何処か覚えているかな。

マスター。」

「どこだっけ」

マシュ「はい、先輩。

わたしたちの現在地は大英博物館——

魔術協会への入口跡のごく近くです。」

テスラ「散歩ついでに、私は世界を救うのだ。

私は、新たなる時代を拓く星の英霊。

神々がかつて果たした事柄の幾つかは我が責務。」

ロマニ「ず、随分と大きく出たな。

確かにニコラ・テスラは強力な英霊ではあるし、星の属性を有する稀有な英雄の一体だ。

星の開拓者、なんていう規格外のスキルまで持っている。

でも、何?

世界を救うって何?」

テスラ「仕上げだ。

この時代の修正は果たされたが——

僅かに残るものがある。

放っておけば、いずれ災厄の芽ともなり兼ねん。」

マシュ「この時代に、まだ何か——?」

テスラ「見ろ。すぐに来る。」

マシュ「魔力反応!?」

ロマニ「本当だ! って、ああっまたこっちの感知より早い!!

ええと、大英博物館跡から何かどんどん来てるよ!

これは、自律行動して暴走する魔術書か!

魔霧はおさまってきてるのに、なんで動くかなあ!」

テスラ「修正されゆく時代の狭間に、目覚めんとする悪が在る。

それだけだ。」

ロマニ「何それ!」

マシュ「話している時間はありません!

先輩、敵性体が来ます!」

「戦闘態勢!」

マシュ「了解、マスター!

速やかに敵性勢力を撃退します!」

(戦闘後)

マシュ「敵性勢力、撃破しました。

戦闘終了です——」

マシュ「……っ!?

まだ、残って……!」

テスラ「雷電一閃ッ!!」

(消滅するエネミー)

テスラ「油断は命取りになる。

注意したまえ。

あれは、気配遮断スキルに相当する大魔術なりを内包した魔術書の類だろう。」

マシュ「ありがとうございます、ミスター。

……今後、注意します。」

テスラ「呼吸を整えておきたまえ。

さあ、大物が来る。」

ロマニ「あっまたボクより早く——

彼の言う通り、巨大な魔力反応がそこにあるぞ!」

マシュ「……わたしも感じます。

竜種にも近い、ここまで巨大な魔力の凝集は!」

ロマニ「そ、その反応!!

もしかして本物の悪魔か何かじゃないか——!?」

テスラ「はははははははは!!

問題ない!

旧き世界の神秘なるもの!

ははは!

如何に巨大・強大・甚大であろうとも!

私がいる!

新たな世界を拓くもの、人類神話を導く叡智!

すなわち!

人類神話・雷電降臨——である!!」

(戦闘後)

マシュ「ま、魔力反応……。

完全に消滅……しました……。」

ロマニ「倒しちゃったね。うん。

いやあ人間ていうか英霊、やればできるもんだ。

こっちからの観測記録じゃ正確なことまでは把握できないけれど、もしも真性悪魔だったなら……。

……いや、うん。やめよう!

この話やめ!

と、ともかく!

放っておいても、もしかしたら時代の修正が先に終わって大丈夫だったかもだけど。

危険な可能性をひとつ排除できた。

素直に喜んでおこう!」

「うん、良かった。雷電すごいですね」

テスラ「ははは。

時代を拓く人類神話の源だ。凄いとも。

さてと。

散歩はこのあたりで終わりとしよう。

次は、そうだな——

レイシフトなるものの実地調査フィールドワークが必要だ。」

ロマニ「え、またやるの!?

も、もう悪魔みたいなのは勘弁ですよ!!」

フォウ「フォウフォウ、フォーウ!」