鬼は、鬼として生きる。鬼として殺す。ありのままに、自分を歪めずに生命を謳歌する。ソレは獣の在り方とも違うもんだ。

幕間の物語(男性鯖)

金時「あくまで此処に来た理由は後始末、それ以上でも以下でもねぇ。

さくっと済ませちまおうや。

聞いた話じゃ、何だ、聖杯を獲得した後の特異点は後に続く歴史とは別物なんだったか——」

マシュ「はい。

特異点で発生した異常の数々は、正確な形で人類史に残される事はありません。

ギルガメッシュ王のお話を聞くかぎりでは、完全に“なかった事”には、ならないようですが……」

金時「そうだ。

完全には拭い去れねェ。

涙も、叫び声も、綺麗に消えておしまいって訳にはな。

それに、だ。

良くないもンを残しちまえば、そりゃ後の時代とやらに何かしらの影響もあるだろうよ。

だから後始末だ。

魔獣戦線の仕上げのおまけ・・・だ。

多少は縁ある身内の不始末は、片付けておかねえと!」

マシュ「縁のある相手、ですか?

それは……」

酒呑「へえ。そら、けったいな。」

金時「……ンだよ。」

酒呑「ううん、別に。

なんやろねぇ、胸のあたりが。

ほら、手ぇ伸ばし。

右でも左でもええさかい、ほら。」

金時「あァ?」

酒呑「うちの胸、触ってみてくれへんやろか。

ああ、ますたぁはん。

ますたぁはんがいいわ、ほら。」

「それじゃあ遠慮なく」

金時「大将、喰われるぞ。やめとけ。」

酒呑「いややわぁ、取って喰うたりせえへんよ?

分からへんけど。」

酒呑「いやね、小僧が変な事言うもんやから。

そないな風に思ってはったんやねえ——って考えたら、

つい、ヒトの一人も喰らいとうなったんよ。堪忍え。

本気やけど、本気とちゃうんよ。

ふふ。

ああ、この感じはますたぁには分からんやろねぇ。」

小太郎「つい、で喰らわないで下さい!

やはり音に聞こえた酒呑童子、鬼の中の鬼!」

金時「そうだ。鬼だ。

コイツらはどうあったって人間とは別物なんだよ。

鬼は、鬼として生きる。

鬼として殺す。

ありのままに、自分を歪めずに生命を謳歌する。

ソレは獣の在り方とも違うもんだ。

似てるっちゃ似てるのかもしれないが、違う。

まあ、だからこそ。

こういう事にもなるんだろうな。

人類史がどうなろうが・・・・・・・・・・構いやしねえんだ。」

酒呑「ほほ。

よう分かっとるね、うちらの事。

おかしいねぇ。

小僧は人のハズやのに、そないに……

うちらを解ってくれる。

ちょこれえとや何やでころころ笑ぅとるあれ本人より、よっぽど、鬼の愛で方・・・を知ってるみたいやないの。」

金時「さんざん見せ付けたのはテメエらだろうが。

好いたもンでも、たちまち壊す。

殺す。反転する——」

マシュ「前方に、敵性反応!

巨大な魔力反応を複数感知しました、先輩!」

金時「……やっとお出ましか。

大将、ひとつ宜しくたのむぜ!」